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相模原で19歳ギャラガーが集団スプリントを制しTOJ初勝利!カロッロが逆転で山岳賞を確定|TOJ2026

「8 PIECES, ONE FUTURE.」をコンセプトに掲げる第28回「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)2026」。いよいよ残すところ2ステージとなった大会7日目の5月30日(土)は、神奈川県相模原市を舞台とする「AMANO 相模原ステージ」が行われた。終盤の激しいアタック合戦の末に集団スプリントに持ち込まれたレースは、シーキャッシュ X ボディラップの19歳、オスカー・ギャラガー(オーストラリア)が豪快なスプリントで制覇。総合上位陣はタイム差を守り切り、マッテオ・ファッブロ(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、イタリア)がリーダージャージをキープして最終の東京ステージへと総合優勝に王手をかけた。

24,000人の観衆が詰めかけた、緑深き相模原のアップダウンコース

橋本公園をパレードスタートし、旧小倉橋を通過した後にアクチュアルスタート。鳥居原ふれあいの館前に設定された周回コースを7周する107.5kmで争われる相模原ステージ。短く急な登りとテクニカルな下りが連続し、息つく暇を与えないコースレイアウトだ。

この日は朝から雲一つない快晴となり、気温は30℃まで上昇。厳しい暑さのなか、沿道には24,000人もの大観衆が詰めかけ、色鮮やかなプロトンに熱い声援を送った。

このステージの最大の焦点は、総合2位のカミール・ボヌー(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、ベルギー)と総合3位のベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)の「3秒差」の争い、そして、山本元喜(キナンレーシングチーム)とスワットクラブ勢が3ポイントの僅差で競り合う「山岳賞争い」だった。

カロッロが意地の逃げ!山本元喜を振り切り山岳賞を逆転確定

レースはスタート直後から、山岳賞を巡る激しい主導権争いが勃発する。赤い山岳賞ジャージを着る山本元喜をマークしながら、スワットクラブのフランチェスコ・カロッロ(イタリア)が隙を突いて抜け出しを図る。これにチームメイトのジャコモ・ガラヴァーリャ(イタリア)も同調して逃げ集団に乗り込む一方で、山本は無念にもこの逃げに乗ることができなかった。

カロッロらを中心とした先頭集団には、その後、織田聖(愛三工業レーシングチーム)、岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン)、本多晴飛(VC福岡)、ニルス・シンシェック(リーニンスター、オランダ)らが加わり、最終的に11人の強力な逃げグループが形成される。

ポイント賞(ブルージャージ)のリードを広げたいトンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア)もこの逃げに入っており、3箇所すべての中間スプリントポイントを先頭で通過し、ポイントを荒稼ぎする。

一方、山岳賞を狙うカロッロは、チームメイトのサポートを受けながら24.7km地点と52.3km地点の山岳ポイントを連続でトップ通過。この日だけで10ポイントを加算し、残る東京ステージでの逆転が不可能なポイント差をつけ、この時点で事実上の山岳賞獲得を確定させた。「ジャージを獲得するためには2回、KOMを先頭通過する必要があった。ガラヴァーリャや他チームの選手とも協調がとれ、目標が達成できて嬉しい」とカロッロは喜んだ。

ダーティの独走と、息詰まる終盤のアタック合戦

先頭の11人はメイン集団に対し最大2分までのリードを広げたが、残り3周を切るとソリューションテック・NIPPO・ラーリやキナンレーシングチームが牽引するメイン集団がペースアップを開始。徐々にタイム差が縮まり、先頭グループの協調体制も崩壊していく。

すると、残り1周に入る手前の登り区間で、ポイント賞ジャージを着るダーティが単独で飛び出した。驚異的な独走力で逃げ切りを図るダーティに対し、後方からはメイン集団を抜け出した選手たちが合流を試みる。残り8.5kmでマッズ・アナスン(スワットクラブ、デンマーク)がダーティに追いつき、さらに残り5.6kmで山本大喜(VC福岡)、ゼブ・キフィン(トレンガヌサイクリングチーム、イギリス)、梅澤幹太(日本ナショナルチーム)が合流して先頭は5名に。

集団が猛烈な勢いで迫るなか、残り3.5kmでキフィンと山本大喜の2名がさらに抜け出してゴールを目指すが、スプリント勝負に持ち込みたいメイン集団の勢いが勝り、残り1kmの平坦区間で逃げはすべて吸収された。

19歳ギャラガー、飯田ステージの「勘違いガッツポーズ」を払拭する歓喜の初勝利

レースは一つにまとまった大集団でのスプリント勝負へ。最終コーナーを立ち上がり、混沌とした集団の中から鋭く抜け出したのは、青いジャージのシーキャッシュ X ボディラップ勢。その中から19歳のオスカー・ギャラガー(オーストラリア)が圧倒的な加速を見せ、ライバルたちを突き放してフィニッシュラインに飛び込んだ。

ギャラガーはいなべステージで3位、そして信州飯田ステージではメイン集団の頭を獲って4位に入った際、優勝と勘違いして両手を挙げてガッツポーズをしてしまっていたパンチャーだ。相模原で正真正銘のTOJ初勝利を掴み取り、今度こそ満面の笑みを見せた。

「数日前の飯田では勝ったと思って両手を上げたけれど、実際は4位でした。だから今日は、ある種の敬意から両手を上げられませんでした(笑)。でもここのところ勝利に近いところにいたので、今日は勝てて本当に嬉しいです。将来はワールドチームの育成チームに入り、より成長していければと思います」と若き勝者は喜びを弾かせた。

ファッブロが総合首位を堅持、栄冠は最終・東京ステージへ

中盤にかけて冷静に集団をコントロールしたソリューションテック・NIPPO・ラーリは、マッテオ・ファッブロが総合首位、カミール・ボヌーが総合2位の座をしっかりとキープ。「チームで集団をコントロールし、上手く一日を終えることができました。チームは強く、問題はありませんでした」とファッブロはチームメイトの働きを称えた。

総合3位にはVC福岡のプラデスが入り、各賞ジャージもポイント賞はダーティ、新人賞(ホワイトジャージ)はウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ)が守り抜いている。また、昨年ツール・ド・おきなわ参戦時に手に入れたという「5円玉(ご縁がある)」をネックレスにしているカロッロが、見事な逆転劇で山岳賞(レッドジャージ)を手中に収めた。

長く険しい8日間の戦いも、残すは最終日・第8ステージ「SPEEDチャンネル 東京ステージ」のみ。大井埠頭のド平坦周回コースで繰り広げられる超高速スプリントバトルと、栄光のグリーンジャージの凱旋を見逃すな。

新ステージ登場のTOJ2026!全8ステージのコースプレビュー&デジタルガイドブックで観戦予習

新ステージ登場のTOJ2026!全8ステージのコースプレビュー&デジタルガイドブックで観戦予習

2026年05月14日

リザルト

1位 オスカー・ギャラガー(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア) 2時間23分2秒
2位 レオネル・キンテロ・アルテアガ(ヴィクトワール広島、ベネズエラ) +1秒
3位 ティレン・フィンクスト(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、スロベニア)
4位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)
5位 アレクサンダー・サルビー(リーニンスター、デンマーク)
6位 ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア)
7位 マティアス・マルンベア(スワットクラブ、デンマーク)
8位 孫崎大樹(ヴィクトワール広島、日本)
9位 岡本隼(愛三工業レーシングチーム、日本)
10位 ルーク・マッジウェイ(リーニンスター、ニュージーランド)

個人総合時間賞(グリーンジャージ)

1位 マッテオ・ファッブロ(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、イタリア) 13時間27分35秒
2位 カミール・ボヌー(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、ベルギー) +55秒
3位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン) +58秒
4位 エドアルド・セプルベダ(リーニンスター、アルゼンチン) +1分13秒
5位 ファーガス・ブラウニング(トレンガヌサイクリングチーム、オーストラリア) +1分25秒
6位 ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア) +1分35秒
7位 アドネ・ファンエングレン(トレンガヌサイクリングチーム、オランダ) +2分2秒
8位 マシュー・グリーンウッド(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア) +2分6秒
9位 ルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島、オーストラリア) +3分0秒
10位 留目夕陽(愛三工業レーシングチーム、日本) +3分2秒

ポイント賞(ブルージャージ)

トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア)

山岳賞(レッドジャージ)

フランチェスコ・カロッロ(スワットクラブ、イタリア)

新人賞(ホワイトジャージ)

ウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)

チーム総合成績

トレンガヌサイクリングチーム

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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