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サバイバルスプリントを制したガリッボが昨年の雪辱を果たす!チームUKYOが開幕3連勝|TOJ2026

日本最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)2026」の第3ステージが三重県いなべ市で開催された。名物激坂「イナベルグ」を越えた先にある梅林公園での約30名によるスプリント勝負を、ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア)が制覇。昨年の同ステージで3位に終わった悔しさを晴らすとともに、チームUKYOに開幕3連勝をもたらした。

熱気に包まれたいなべステージ 16,000人が沿道に集結

大会3日目の舞台は、三重県いなべ市。三岐鉄道北勢線の終着駅である阿下喜駅前をパレードスタートし、いなべ市梅林公園をフィニッシュとする1周14.8kmの周回コースを8周する127.0kmのレースだ。コース最大の難所は、最大勾配17%に達する壁のような激坂、通称「イナベルグ」。快晴で気温27℃と汗ばむ陽気のなか、沿道には16,000人もの観客が詰めかけ、熱い声援を送った。

1周目から5名の逃げグループが形成。白熱の山岳賞争い

アタックと吸収が繰り返された昨年の展開とは異なり、この日は1周目から早くも5名の逃げグループが形成される。メンバーは山本哲央(チームUKYO)、ティレン・フィンクスト(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、スロベニア)、ニルス・シンシェック(リーニンスター、オランダ)、山本元喜(キナンレーシングチーム)、フランチェスコ・カロッロ(スワットクラブ、イタリア)という強力な布陣。

この日2回設定された山岳ポイントに向けて、ホームステージとなるキナンレーシングチームの山本元喜が積極的な走りを見せ、最初のKOMをトップ通過する。しかし、残り4周で迎えた2回目のKOMではカロッロが山本を抑えて先頭通過を果たす。このカロッロの好アシストにより、スワットクラブはチームメイトであるジャコモ・ガラヴァーリャの山岳賞(レッドジャージ)死守に成功した。

逃げグループはメイン集団に対して最大2分21秒のリードを奪ったものの、トレンガヌサイクリングチームなどがコントロールするメイン集団がペースアップを開始すると、その差は徐々に縮まっていく。

最終周回のイナベルグでチームUKYOが猛攻

レース終盤、逃げ集団から山本元喜が遅れ、さらに山本哲央が痛恨のメカトラで脱落。先頭が3名に絞り込まれるなか、メイン集団は残り1周にかけて猛追を仕掛ける。

そして迎えた最終周回のイナベルグ。チームUKYOが一気にペースアップを敢行すると、昨年の雪辱を誓うニコロ・ガリッボ(イタリア)が鋭いアタックを放ち、逃げていた選手をすべて飲み込んで単独先頭で山頂を通過する。

下りを経て先頭は一時11名の精鋭グループとなったが、各チームのエースクラスがお見合いをしたことで後続が合流。勝負は約30名の小集団による登りスプリントに委ねられた。

ダーティの献身とガリッボの「早掛け」が炸裂

ここで完璧なチームワークを見せたのがチームUKYOだ。「今日はチームのための仕事をしようと試みた」と語る総合リーダージャージのトンマーゾ・ダーティ(イタリア)が、自ら先頭に立ってフェデリコ・イアコモーニ(イタリア)とガリッボを力強くリードアウトする。

残り200m、ダーティの牽引から解き放たれたガリッボが動いた。「昨年ここを走っていて、最後のコーナーを抜けてからは前を追い抜くのは難しいことを知っていた」というガリッボは、残り150mから渾身の早掛け。登り基調のスプリントで後続を全く寄せ付けず、フィニッシュラインに飛び込んだ。

昨年のいなべで3位に入り、表彰台で悔しさを滲ませていたガリッボが見事なリベンジを達成。チームUKYOは第1、第2ステージのダーティに続き、開幕から怒涛の3連勝を飾った。

プラデスがブルージャージ奪取。明日は注目の「チームTT」

ステージ2位には、前日の京都ステージに続きベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)が食い込んだ。「勝利を目指したが、自分より速い選手が1人いて勝てなかった」と悔しさを滲ませたプラデスだが、この結果によりポイント賞(ブルージャージ)を獲得。「このポイント賞ジャージを昨年東京ステージで失った経験もあるので、守り切りたい」と意気込みを語った。

総合リーダー(グリーンジャージ)はダーティが盤石のキープ。「チームメイトが勝つことはいいこと。明日のチームタイムトライアルに向けてもベストを尽くす」と笑顔を見せた。山岳賞はガラヴァーリャが、新人賞(ホワイトジャージ)は過酷なサバイバルを生き残ったウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)がそれぞれ守っている。

翌日は長野県大鹿村に移動し、TOJ史上初となる「Astemo 大鹿ステージ(11.4km)」が行われる。総合争いを大きく左右するチームタイムトライアルで、各チームがどのような結束力を見せるのか。激戦の火蓋が切って落とされる。

リザルト

1位 ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア) 3時間3分0秒
2位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン) 
3位 オスカー・ギャラガー(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)
4位 フェデリコ・イアコモーニ(チームUKYO、イタリア)
5位 ファーガス・ブラウニング(トレンガヌサイクリングチーム、オーストラリア)
6位 ジェラルド・レデスマ(VC福岡、スペイン)
7位 マッテオ・ファッブロ(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、イタリア)
8位 ジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア)
9位 シモーネ・ラッカーニ(チームUKYO、イタリア)
10位 エドアルド・セプルベダ(リーニンスター、アルゼンチン)

個人総合時間賞(グリーンジャージ)

1位 トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア) 5時間44分53秒
2位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン) +10秒
3位 フェデリコ・イアコモーニ(チームUKYO、イタリア)
4位 レイン・タラマエ(キナンレーシングチーム、エストニア) +31秒
5位 ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア)
6位 ファーガス・ブラウニング(トレンガヌサイクリングチーム、オーストラリア) +36秒
7位 ジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア) +37秒
8位 エドアルド・セプルベダ(リーニンスター、アルゼンチン)
9位 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム、デンマーク) +38秒
10位 ルーク・バーンズ(ヴィクトワール広島、オーストラリア) +42秒

ポイント賞(ブルージャージ)

ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)

山岳賞(レッドジャージ)

ジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア)

新人賞(ホワイトジャージ)

ウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)

チーム総合成績

チームUKYO

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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