
せいちゃん&けんたさんの「グレーターしまなみ・えひめ」再発見の旅 Day 2:今治〜西条・水の都とフェリー旅編
せいちゃん
- 2026年04月15日
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今治で極上の鉄板焼鳥を味わい、サイクリストフレンドリーな宿「しまなみプライムホテル今治」で英気を養った翌朝。
2日目は、今治から南へ下り、西日本最高峰・石鎚山の恵みを受ける「水の都」西条市を巡るルートだ。
最後は自転車をそのまま客室に持ち込める「オレンジフェリー」で大阪へ。旅の余韻に浸りながら帰路につく、贅沢なプランの全貌をお届けする。
今治城に見送られ、水の都・西条へ

ホテルを出発し、今治城の前を通過。朝日に照らされた堀の海水を横目に県道38号を東へ進み、国道196号へ合流する。
しばらく走ると「西条市」の看板が現れた。
ここ西条市は、西日本最高峰・石鎚山の麓に位置する街だ。山々から流れ出る伏流水が市内各所で自噴しており、その現象は「うちぬき」呼ばれている。上水道の普及率が低く、多くの家庭がこの地下水を利用しているという、まさに正真正銘の「水の都」である。

県道148号に入り、本日のゴール地点となる東予港の近くを通過する。停泊しているオレンジフェリーの巨大な船体が目に入り、旅の終わりの光景を少しだけ予感させる。
驚異のモーニングバイキングでエネルギー充填


中山川沿いの県道149号を少し登っていくと、ユニークな名前のレストランに到着した。「うしろのしょうめんだーれ」だ。

1985年創業のこの店は、地元で愛される家庭的なレストランだが、サイクリストにとって嬉しいのはその営業時間とボリュームだ。ランチやディナーだけでなくモーニングも実施しており、しかもバイキング形式で提供されている。


我々が訪れた時間もモーニングの真っ最中。大人1,350円(土日祝は1,500円・税抜)で、ホットサンドやフレンチトースト、ホットケーキに焼きそば、パスタ、サラダ、そしてフルーツやアイスクリームまでが食べ放題となる。

この後に控える山岳区間に備え、炭水化物を中心にしっかりと皿に盛る。けんたさんも満足げにホットサンドを頬張っている。ちなみにランチタイムにはサイクリスト割引(100円引き)もあるそうで、ローカルな名店ながらサイクリストへの理解が深い貴重な補給スポットだ。

うしろのしょうめんだーれ

朝から夜まで楽しめる家庭的なレストラン。モーニングバイキングは種類豊富でコスパ抜群。
住所:愛媛県西条市丹原町来見777-1
営業時間:9:00〜16:00
定休日:木曜日
電話:0898-73-2207
URL:https://www.ushirono.com/
歴史ある名湯と、フルーツ&野菜の楽園

お腹を満たした後は、西条の平野部を眼下に見下ろしながらアップダウンをこなしていく。大明神川に突き当たったところで左折し、山側へと進路をとる。

しばらく登ると、趣のある建物が見えてきた。「本谷(ほんだに)温泉館」だ。

ここは道後温泉、鈍川温泉と並び「伊予の三湯」と称される歴史ある温泉地。現在はサイクルオアシスにも指定されており、足湯や休憩スポットとして利用できる。近々リニューアル予定とのことで、新しくなった姿で再び訪れ、汗を流したいものだ。
本谷温泉館

伊予の三湯の一つ。豊かな自然に囲まれた温泉で、サイクリングの疲れを癒やすのに最適。
住所:愛媛県西条市河之内甲494
営業時間:10:00〜22:00
料金:大人(中学生以上)500円、小人(3歳〜小学生)250円、65歳以上400円、3歳未満無料
電話:0898-66-0372
URL:https://www.hondani-onsen.com/

山間部から平野部へと快調に下り、広大な敷地を持つ「周ちゃん広場」へピットイン。
JA周桑が運営するこの場所は、西条市内の新鮮な野菜や果物が集まる大規模な直売所だ。
けんたさんは以前、四国一周をした際にもここに立ち寄ったことがあるそうで、懐かしそうに施設を眺めている。

産地直送の食材が人気のこの場所で、僕は糖度の高さで知られるサツマイモ「紅はるか」のソフトクリームを、けんたさんは旬のいちごをふんだんに使ったパフェをオーダー。
ねっとりとした芋の濃厚な甘みとミルクのコクが絶妙にマッチし、疲れた体に染み渡る。けんたさんのいちごパフェも瑞々しく、ふたりとも大満足の補給となった。
周ちゃん広場
JA周桑が運営する大型産直市。新鮮な野菜や果物、加工品が所狭しと並ぶ。
住所:愛媛県西条市丹原町池田290
営業時間:8:45〜17:00
電話:0898-76-2022
URL:https://www.ja-syuso.or.jp/syuchan/
石鎚の神域へ、そしてダム湖の静寂

中山川を渡り、国道11号と並走する風情ある脇道を抜けて県道142号へ。

徐々に道が細くなり、勾配が増してくると、突如として巨大な鳥居が現れた。「石鎚神社 一の鳥居」だ。

日本七霊山の一つにも数えられる石鎚山は、古くから山岳信仰(修験道)の聖地。この一の鳥居は、神の領域への入り口を意味する。厳かな空気に包まれ、背筋が伸びる思いでペダルを踏み込む。
石鎚神社 一の鳥居
石鎚山の表参道登山口に向かう途中にある大鳥居。
住所:愛媛県西条市氷見丁

登り切った先にある「黒瀬ダム」に突き当たり、左折して再び平野部へ向けてダウンヒルを開始する。

黒瀬ダムは加茂川の上流に位置する多目的ダムで、湖面と周囲の緑のコントラストが美しい。交通量も少なく、風を切って走る爽快感は格別だ。
黒瀬ダム
石鎚山系から流れる加茂川を堰き止めたダム。湖畔は静かで走りやすい。
住所:愛媛県西条市黒瀬
湧き水で喉を潤し、日本のベネチアへ

景色の良い農免道路を進むと、雄大な石鎚山の稜線が見えてくる。その麓にある「加茂川左岸うちぬき公園」で小休止。
ここは西条のシンボルである自噴水「うちぬき」が湧き出る親水公園だ。

ボトルに水を汲み、一口飲む。冷たく、雑味のないクリアな味わい。ミネラルウォーターを買う必要がないこの街の豊かさを、文字通り体感する瞬間だ。
加茂川左岸うちぬき公園

日本名水百選にも選ばれている「うちぬき」を汲むことができる公園。
住所:愛媛県西条市西田新開
URL:https://shikoku-map.com/ehime-pref/ehime-east/uchinuki-kamogawa/

旅の最後は、海沿いへと向かう。

西条市の海岸線に広がる干拓地・禎瑞(ていずい)エリア。乙女川に囲まれたこの地区は、水路と家並みが調和した風景から「西条のベネチア」と呼ばれている。
夕暮れ時の静かな水面に空が映り込み、どこかノスタルジックな雰囲気が漂う。愛車と共に旅の終わりを噛みしめるには最高のロケーションだ。

西条のベネチア(禎瑞地区)
乙女川と中山川の河口に位置する干拓地。水路が巡る独特の景観が魅力。
住所:愛媛県西条市禎瑞
愛車と一緒に客室へ! 究極のフェリー旅

日も暮れかけた頃、ゴールの東予港に到着。
ここからは「オレンジフェリー」に乗り込み、大阪への帰路につく。
このフェリーの最大の特徴は、サイクリストにとって夢のようなサービス「マイバイクステイサービス」があることだ。

通常、フェリー輪行といえば輪行袋への収納か、車両甲板への駐輪が一般的だが、ここでは自転車をそのまま客室(デラックスシングル)に持ち込むことができる。
手続きは簡単。乗船前に備え付けのセットでタイヤの汚れを拭き取るだけ。分解・組み立ての手間から開放され、愛車と同じ部屋で安心して眠ることができるのだ。
船内には大浴場やレストランも完備されており、まさに「移動するホテル」。
さらに、早めに到着しても荷物を預かってくれるサービスや、空気入れの貸し出しもあり、至れり尽くせりだ。
東予港(オレンジフェリーターミナル)
大阪南港とを結ぶフェリーの発着地。ターミナルは近代的で設備も充実している。
住所:愛媛県西条市今在家1500-2
電話:0898-64-4121
URL:https://www.orange-ferry.co.jp/
マイバイクステイサービス:自転車をそのまま客室(デラックスシングル)に持ち込めるサービス。要予約・有料。
輪行袋利用:手荷物として無料で客室へ持ち込み可能(要輪行袋)。

「グレーターしまなみ・えひめ」の旅。
王道の島巡りだけでなく、内陸の西条エリアに足を伸ばすことで、石鎚山の自然、豊かな湧き水、そして歴史ある街並みに出会うことができた。
けんたさんと共に過ごした2日間は、愛媛の奥深さを再発見する素晴らしい旅となった。
西条コースMAP
赤色がDay1、青色がDay2のルートを示す
- BRAND :
- Bicycle Club
- CREDIT :
- 写真:ハシケン
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PROFILE
せいちゃん
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている
稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている



















