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スペシャライズド新型Crux 5発表 実走タイムを徹底的に削る史上最速グラベルレーサー誕生|SPECIALIZED

アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くスペシャライズドが、同社のグラベルレーサーをフルモデルチェンジした第5世代「Crux 5(クラックス 5)」を発表した。エアロダイナミクス、圧倒的な軽量性、そして荒れた路面での走破性。そのすべてを「ゴールまでのタイム」という唯一の絶対的な指標に基づいて最適化した、史上最速のグラベルレースバイクだ。

「Time to Finish」を突き詰めたグラベル版Tarmac

2010年にシクロクロスバイクとして産声を上げ、2021年登場の第4世代でグラベルに特化した超軽量バイクへと大きな転換を遂げたCrux。そして今回登場した第5世代「Crux 5」は、ロードバイクの金字塔「Tarmac(ターマック)」のDNAを色濃く受け継ぎ、「ダートのためのTarmac」と呼ぶにふさわしいピュアレーシングマシンへと進化した。

開発においてスペシャライズド・サイエンスクラブが向き合った問いはただひとつ。「実際の過酷なグラベルコースにおいて、このバイクはトータルのレースタイムを短縮できるのか」。

その答えを導き出すために、彼らは「Time to Finish(ゴールまでのタイム)」という指標を導入した。風洞での単一の空気抵抗値や、スケール上の重量だけを追い求めるのではなく、世界最高峰のグラベルレース「Unbound Gravel(アンバウンド・グラベル)」を究極のテストベンチマークに設定。実際のレースを走るエリート選手のサドル下に小型テレメトリーボックスを搭載し、路面振動などのデータを収集。そこに空力、重量、転がり抵抗、ライダーの出力プロファイルを掛け合わせた、サイクリング業界では類を見ない高精度な物理ベースのシミュレーションを構築したのだ。

動くマネキンで磨き上げられた圧倒的なエアロ性能

Crux 5のチューブ形状は、Tarmac SL8の開発で得られた知見が惜しみなく注ぎ込まれている。特筆すべきは、自社風洞施設「Win Tunnel」におけるテスト手法だ。スペシャライズドは第6世代に進化した「ムービング・レッグ・マネキン(脚が回転するマネキン)」を採用し、ライダーが乗車してペダリングしている状態での空気の乱れを正確に捉え、実戦的なエアロダイナミクスを最適化した。

これらのアプローチにより、Crux 5システム全体の空気抵抗は、フレーム周辺で50%、新型のRoval Terra Aeroホイールで30%、Roval Terraコックピットで20%の削減を達成。前作Crux 4と比較して、45km/h巡航時に15.2Wものパワーセーブを実現した。

この数値をアンバウンド・グラベルのシミュレーション(2025年大会のソフィア・ゴメス・ビジャファニェの条件を使用)に当てはめると、純粋な機材効率の向上だけで9分58秒ものタイム短縮を叩き出す計算になるという。

Aethos譲りの「Flow State Design」による789gの超軽量フレーム

エアロ化を果たしながらも、Crux最大の魅力である「軽さ」に一切の妥協はない。S-Worksモデルに採用されるFACT 12rカーボンフレームは、グラベルフレームとして驚異的な789gという重量に収まっている。

これを可能にしたのが、超軽量ロード「Aethos(エートス)」で確立された「Flow State Design」だ。カーボン素材を無闇に足して補強するのではなく、フレームが受ける応力をスーパーコンピューターで解析し、チューブの形状そのもので荷重を効率的に支える設計手法である。

完成車重量は最軽量構成で6.9kg。50mmディープの「Terra Aero CLX III」ホイールを装備したS-Worksフルエアロ仕様でも7.1kgという、多くのロードバイクが羨むほどの軽さを誇る。

55mm極太タイヤに対応する新グラベルジオメトリー

タイヤクリアランスは前作の47mmから最大55mm(2.2インチ)へと大幅に拡大された。グラベルの荒れた路面では、転がり抵抗の削減とトラクションの確保が「スピードの方程式」において極めて重要になる。新型Roval Terra Aero CLXホイールと組み合わせることで、エアロ性能を損なうことなく、コースに合わせた最適な大ボリュームタイヤを選択できるようになった。

ジオメトリーも現代の高速化するグラベルレースに向けて「レースチューンド・プログレッシブジオメトリー」へと刷新。ショートステムを前提としてリーチを各サイズで延長し、高速域での安定感を高めるためにヘッドアングルを0.5度寝かせた。さらに、大径タイヤ装着時の腰高感を防ぐためにBBハイトを下げ、より効率的にパワーを伝達できるようシート角は0.5度立たせている。もちろん、全サイズで一貫した乗り味を実現する「Rider First Engineered」も採用されている。

ラインナップ展開

日本国内で展開されるのは、フラッグシップの「S-Works」に加え、FACT 10rカーボンフレーム(897g)を採用した「Expert」と「Comp」の計3グレード(※FACT 10rフレームにSRAM REDを搭載した『Crux 5 S-Level』は日本未展開となる)。また、S-Worksは自分好みの1台を組み上げられるフレームセット販売も行われる。

「この背中には追いつけない」という強気なキャッチコピーと共に登場した史上最速のグラベルレーサー。各モデルのスペックと価格は以下の通りだ。

S-Works Crux 5 – SRAM RED XPLR

価格: 1,848,000円(税込)

極限のパフォーマンスを追求するS-Works完成車。FACT 12rフレームに最新のSRAM RED AXS XPLRグループセット(13速)、セラミックスピード製BB、Roval Terra Aero CLXホイールを搭載した妥協なきフラッグシップモデル。

  • フレーム:S-Works Crux 5 FACT 12r Carbon, 789g
  • フォーク:S-Works FACT 12r Carbon
  • コンポーネント:SRAM RED AXS XPLR E1, 13-speed (10-46T / 40T クランク・パワーメーター内蔵)
  • ホイール:Roval Terra Aero CLX (27mm inner width, 50mm/45mm depth)
  • タイヤ:Pathfinder 700×45, Tubeless Ready
  • コックピット:Roval Terra Cockpit, Integrated Bar/Stem
  • 重量:約7.1kg (サイズ56)
  • カラー: Fjord Gold Sandstone Blurred Impasto/Gloss Flake Silver、Silver Dust/Amethyst Frost/Nebula Metallic

S-Works Crux 5 Frameset

価格:792,000円(税込)

  • フレーム:S-Works Crux 5 FACT 12r Carbon
  • フォーク:S-Works FACT 12r Carbon
  • シートポスト:S-Works Tarmac SL8 Carbon seat post
  • カラー:Agave Grey/Photon Tint over Silver Dust、Cayenne Metallic/Red Tint/White Silver Metallic

Crux 5 Expert – SRAM FORCE XPLR

価格:880,000円(税込)

S-WorksのDNAを受け継ぐFACT 10rフレーム(897g)にSRAM Force XPLR(13速)をアッセンブル。プレミアムなパフォーマンスを身近にする実践的レーシンググレード。

  • フレーム:Crux 5 FACT 10r Carbon, 897g
  • コンポーネント:SRAM Force AXS E1 XPLR, 13-speed
  • ホイール:Roval Terra C III
  • コックピット:Roval Terra carbon handlebar + Roval Rapide stem
  • 重量:約8.22kg (サイズ56)
  • カラー:Burnt Gold/Dolomite Metallic/Obsidian Metallic、Shadow Silver/Obsidian Metallic

Crux 5 Comp – SRAM RIVAL XPLR

価格:594,000円(税込)

上位モデルと同じFACT 10rフレームを採用しつつ、SRAM RivalコンポーネントとDT Swissホイールで価格を抑えたエントリー・ミドルグレード。

  • フレーム:Crux 5 FACT 10r Carbon, 897g
  • コンポーネント:SRAM Rival AXS E1 XPLR, 13-speed
  • ホイール:DT Swiss G500
  • 重量:約8.89kg (サイズ56)
  • カラー:Amethyst Frost/Deep Marine/Shadow Silver、Obsidian Metallic/Dune White

問:スペシャライズド・ジャパン https://www.specialized.com/jp/ja

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Bicycle Club編集部

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。

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