
スペシャライズドの新型DHバイク「Demo 11」革新的な機構を搭載した究極のスピードマシン|SPECIALIZED
Bicycle Club編集部
- 2026年04月23日
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スペシャライズドから、ダウンヒルレーシングの頂点を目指す新型バイク「Demo 11」が発表された。世界最速のライダーたちと3年にわたる共同開発を行い、プロトタイプの段階ですでにワールドカップ優勝を飾っている究極のスピードマシンだ。新開発のHighGearドライブトレインやOBBサスペンションシステムを搭載し、異次元のコントロール性と安定性を獲得している。
ワールドカップを制するために生まれたピュアレーシングマシン

新しいDemo 11のコンセプトは「スピード」のひと言に尽きる。いかなるコンディションでも最速で駆け抜けるため、スペシャライズド・グラビティチームに所属するロイック・ブルーニら世界のトップライダーたちとともに3年をかけて開発された。

フルスピードの領域で求められるのは、バイクへの揺るぎない「信頼」だ。予測不可能な荒れたコースでもバイクが常に安定し、狙ったラインを正確にトレースしてくれるとき、ライダーの思考は静まり、本能のままにコースを攻められる「ゾーン」へと突入する。フロー状態を生み出し、未体験のスピードへとライダーを導く鍵が、このDemo 11には隠されている。
フレームには最高峰のFACT 11mカーボンを採用し、ワールドカップレベルの過酷な衝撃に耐えうる剛性と精度を確保。そこに革新的なサスペンションアーキテクチャとセルフアライニング機構を統合することで、荒れたセクションでもレーザーのような正確なコーナリングとトラッキングを実現している。
ペダルキックバックを排除する特許出願中の「HighGearドライブトレイン」
Demo 11の最大のトピックとも言えるのが、SRAMと共同開発された「HighGearドライブトレイン」だ。

通常のドライブトレインとは異なり、コンパクトなコグをクランクスピンドルに取り付け、そこからジャックシャフトを駆動。さらに外側に配置されたチェーンリングがジャックシャフトと連動してリアホイールを駆動するという独自のシステムを採用している。
この戦略的なチェーンリング配置により、サスペンションがストロークしてもチェーンステー上側のチェーン長が常に一定に保たれる。その結果、チェーンの張力による影響がサスペンションから完全に切り離され、ペダルキックバックを生むことなく、角の立った障害物もクリーンに吸収する後方への最適なアクスルパスを実現した。
また、チェーンリングの直径を小さくしフレーム内の高い位置に配置したことで、路面クリアランスが従来よりも30mm向上。コース上の岩や切り株とのクリアランスに余裕が生まれ、これまでにないアグレッシブなライン選択が可能になる。チェーンリングは保護ハウジングに覆われており、岩へのヒットによるチェーントラブルのリスクも回避されている。
独立したチューニングを可能にする「OBBサスペンションシステム」
サスペンションの心臓部には、新開発のOBB(オーバーボトムブラケット)リンケージが採用されている。この独自のリンケージにより、アクスルパス、レバレッジレシオ、ブレーキング時の挙動(アンチライズ)の3つの要素をそれぞれ独立してチューニングすることが可能となった。

このシステムの恩恵により、ハードなブレーキング時でもサスペンションがロックアウトすることなく、完全にアクティブな状態を維持。長いダウンヒルコースの終盤においてもライダーへの衝撃入力を和らげ、体力温存に貢献する。

さらに、このOBBシステムは「セルフアライニング・シャシー」として機能する。ショックユニットがチェーンステーを介してメインピボットとリアアクスルの間で引っ張られる構造になっているため、ワゴンを引くのと同じ原理で、大きな負荷がかかった状態でも構造自体が自然と一直線に整列しようとする。スピードが上がり路面が荒れるほどこの効果は顕著に表れ、リアホイールがブレることなく正確に狙ったラインをトレースするのだ。
ライダーに合わせて最適化できるアジャスタブルジオメトリー
限界域でのスピードを支えるため、Demo 11のジオメトリーはスペシャライズド・グラビティチームのフィードバックをもとに細かく調整できるよう設計されている。

フロントセンターはヘッドセットカップの交換により±6mmでリーチの調整が可能。また、BBハイトは標準設定からさらに7mm低く設定することができる。リアセンター長はフレームサイズごとに最適化されており、国内展開されるS3、S4の各サイズにおいて一貫したバランスの取れたハンドリングを提供する。
ワールドカップ仕様のS-Works完成車とフレームセットで展開
ラインナップは、プロスペックをそのまま形にした「S-Works Demo 11」完成車と、独自の組み上げが可能な「S-Works Demo 11 Frameset」の2種類。

完成車には、SRAM XX DH T-TypeトランスミッションとRockShox BoXXer Ultimateフォーク(200mmトラベル)、リアにはRockShox Vivid Coil Ultimate DHショックを搭載。制動力に定評のあるSRAM Maven Ultimateブレーキや、Roval Traverse Gravityアルミホイールなど、最高峰のパーツがアッセンブルされ、箱から出してそのままレースで勝てる仕様となっている。価格は完成車が1,760,000円、フレームセットが880,000円(いずれも税込)。

Specialized S-Works Demo 11
価格:1,760,000円(税込)
- フレーム:200mm travel FACT 11m carbon frame with HighGear system, 165mm cranks, reach adjust headset cups, BB adjust, full internal cable routing, 148mm rear spacing
- フォーク:Rockshox Boxxer Ultimate, tall crowns, 52mm offset, 200mm travel
- リアショック:Rockshox Vivid Coil Ultimate DH, 250x75mm(S3 – 450lbs., S4 – 500lbs.)
- ドライブトレイン:SRAM XX DH AXS T-Type(HighGear Crankset 165mm, 10-24Tカセット)
- ブレーキ:SRAM Maven Ultimate B1, 4-piston caliper(F: 220mm / R: 200mm)
- ホイール:Roval Traverse Gravity Alloy(F: 29″ / R: 27.5″)
- タイヤ:Cannibal GRID Gravity T9 TLR Downhill Tire(F: 29×2.4 / R: 27.5×2.4)
- ハンドルバー:SRAM Descendant Handlebar, 35mm clamp, 800mm width, 30mm rise
- 重量:19.03 kg(サイズS4)
- サイズ:S3、S4
- カラー:GLOSS CHARCOAL / DOLOMITE METALLIC / WHITE
Specialized S-Works Demo 11 Frameset
価格:880,000円(税込)
- フレーム:200mm travel FACT 11m carbon frame with HighGear system, 165mm cranks, reach adjust headset cups, BB adjust, full internal cable routing, 148mm rear spacing
- リアショック:Rockshox Vivid Coil Ultimate DH, 250x75mm(S3 – 450lbs., S4 – 500lbs.)
- ドライブトレイン:SRAM XX HighGear Crankset 165mm, SRAM GXP BB
- 重量:5.79 kg(サイズS4、クランクおよびHighGearシステム含む)
- サイズ:S3、S4
- カラー:GLOSS AGAVE GREY / METALLIC WHITE SILVER
問:スペシャライズド・ジャパン https://www.specialized.com/jp/ja
- BRAND :
- Bicycle Club
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