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灼熱の京都ステージでサバイバル!精鋭4名のスプリントを制したダーティが見事開幕2連勝を飾る|TOJ2026

ツアー・オブ・ジャパン2026の第2ステージ「JPF 京都ステージ」が5月25日(月)に開催された。30℃に達する厳しい暑さと、アップダウンが連続するサバイバルコースのなか、最終周回に抜け出した精鋭4名によるスプリント勝負に。これを制したトンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア)が初日のタイムトライアルに続いて開幕2連勝を飾り、総合リーダージャージをがっちりとキープした。

18歳の吉田奏太とガラヴァーリャが序盤からエスケープ

日本最大級のステージレース、TOJの第2ステージの舞台は京都府精華町。普賢寺ふれあいの駅をパレードスタートし、関西文化学術研究都市の中心にある「けいはんなプラザ」周辺に設定された16.8kmの周回コースを6周する103.6kmで争われた。道幅の狭い区間や激しいアップダウン、さらにはテクニカルなコーナーが連続し、息つく暇のない難コースである。

気温が30℃まで上がり、初夏を思わせる厳しい暑さのなか、48,000人もの大観衆が詰めかけた沿道をプロトンが駆け抜ける。リアルスタート直後からアタックが散発し、山本元喜(キナンレーシングチーム)が飛び出す場面も見られたが、最終的に1周目の上り区間で抜け出したのは18歳の若きホープ、吉田奏太(日本ナショナルチーム)と、29歳のジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア)の2名だった。

メイン集団は新城幸也(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ)やリーニンスターの選手たちがコントロールを担い、逃げる2名とのタイム差を最大2分半程度に保ちながらレースを進める。

単独逃げで山岳賞を確定させたガラヴァーリャ

逃げる2人は協調して周回を重ねていたものの、レース中盤の4周目の上りで経験豊富なガラヴァーリャのペースに吉田がつききれず脱落。ここからガラヴァーリャの単独逃げが始まる。

今大会初となる山岳賞(KOM)ポイントは3周目と5周目に設定されており、ガラヴァーリャはいずれも先頭で通過し、この日の山岳賞(レッドジャージ)獲得を確実なものにする。「逃げにもっと人数がいればと思いましたが、一人になってからもフィニッシュを目指して全力で走りました。逃げに入ってからは山岳賞ジャージを獲得することが目標になりました」とガラヴァーリャは語る。

一方、後方のメイン集団も終盤に向けて徐々にペースアップ。残り1周に入る手前のアップダウン区間ではトレンガヌサイクリングチームが波状攻撃を仕掛け、レースは一気に活性化する。

チームUKYOの波状攻撃。精鋭4名によるスプリント勝負

最終周回(6周目)に入ると、勝負を決定づけるべくチームUKYOが動いた。最後のKOMに向けた登坂区間で、昨年総合2位の実力者シモーネ・ラッカーニ(チームUKYO、イタリア)が強烈なペースアップを敢行。これにより集団は一気に崩壊し、逃げ続けていたガラヴァーリャもここでついに吸収された。

KOMを越えた後のテクニカルな下り区間で、さらに集団は分裂する。下りを終えて先頭に抜け出したのは、総合リーダーのトンマーゾ・ダーティとフェデリコ・イアコモーニのチームUKYO勢2名に加え、ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)、レイン・タラマエ(キナンレーシングチーム、エストニア)の4名。強豪揃いの精鋭グループが形成された。

後続の集団は追走の足並みが揃わず、勝負は先頭4名によるゴールスプリントへ。イアコモーニのリードアウトから早めにスプリントを開始したダーティに対し、プラデスが猛烈な追い上げを見せるものの、ダーティが力強く振り切ってフィニッシュラインに先着。見事開幕2連勝を達成した。

「差を広げるつもりだった」ダーティが総合リードを拡大

ステージ優勝に加え、個人総合時間賞(グリーンジャージ)とポイント賞(ブルージャージ)もキープしたダーティ。「昨日得た総合のリードが少なかったので、今日はスプリント勝負に持ち込んでその差を広げるつもりでした。それで集団の人数を減らすためにチームメイトに最終周回の登りでアタックするよう頼みました。登りを終えた時に前から4人目のポジションにいて、下りで後ろが割れたのでその4人でフィニッシュに向かいました。イアコモーニのためにスプリントを開始したものの、プラデスが迫ってきたので自分のスプリントに切り替えて、勝つことができました」と、完璧なチーム戦術と自身のスプリント力を振り返った。

表彰式後のキッズインタビューでダーティは、「2年前に自転車を辞めようと思ったこともあったが、夢を思い出してここまで来られた」と熱い想いを吐露し、会場の温かい拍手を浴びていた。

 

新人賞(ホワイトジャージ)は、厳しいサバイバル展開を生き残りメイン集団の15位でフィニッシュしたウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)の手に。「今大会のレベルは高く、特に終盤のスピードは昨年より速かったです。リーニンスターとチームUKYOがペースを登りで上げて、レースを厳しくしてきました。最後の30分は本当にきつかったです」とハイペースなレースを振り返った。

また、U23の日本人選手の中で将来世界での活躍が期待される選手に贈られる特別賞「RTA(Road to l’Avenir)賞」には、序盤から勇敢な逃げを見せた18歳の吉田奏太が選出された。表彰台に登った吉田は「ここで表彰台に乗れていることは自信になるので、これからもっと力をつけて、もっと表彰台に乗れる選手になりたいです」と力強く語った。

翌日の第3ステージは、最大勾配17%の激坂「イナベルグ」が待ち受ける三重県いなべ市でのレース。チームUKYOの牙城を崩すべく、ライバルチームがどのような仕掛けを見せるのか注目だ。

リザルト

1位 トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア) 2時間39分6秒
2位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン)
3位 フェデリコ・イアコモーニ(チームUKYO、イタリア)
4位 レイン・タラマエ(キナンレーシングチーム、エストニア) +3秒
5位 カスパー・アナスン(スワットクラブ、デンマーク) +23秒
6位 ルーク・マッジウェイ(リーニンスター、ニュージーランド)
7位 ティレン・フィンクスト(ソリューションテック・NIPPO・ラーリ、スロベニア)
8位 ニコロ・ガリッボ(チームUKYO、イタリア)
9位 レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島、ベネズエラ)
10位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン、日本)

個人総合時間賞(グリーンジャージ)

1位 トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア) 2時間41分53秒
2位 フェデリコ・イアコモーニ(チームUKYO、イタリア) +10秒
3位 ベンジャミ・プラデス(VC福岡、スペイン) +16秒
4位 レイン・タラマエ(キナンレーシングチーム、エストニア) +21秒
5位 ファーガス・ブラウニング(トレンガヌサイクリングチーム、オーストラリア) +36秒
6位 岡篤志(Astemo宇都宮ブリッツェン、日本) +37秒
7位 ジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア)
8位 エドアルド・セプルベダ(リーニンスター、アルゼンチン)
9位 マティアス・ブレンホイ(トレンガヌサイクリングチーム、デンマーク) +38秒
10位 カスパー・アナスン(スワットクラブ、デンマーク) +40秒

ポイント賞(ブルージャージ)

トンマーゾ・ダーティ(チームUKYO、イタリア)

山岳賞(レッドジャージ)

ジャコモ・ガラヴァーリャ(スワットクラブ、イタリア)

新人賞(ホワイトジャージ)

ウィル・ヒース(シーキャッシュ X ボディラップ、オーストラリア)

チーム総合成績

チームUKYO

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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