
はいてみた。走ってみた。【シューズ・インプレ】第3回:ADIZERO EVO SL EXO/アディダス
RUNNING style 編集部
- 2026年04月24日
春、新しい季節。
シューズを新調したい、走り始めたい、今季はステップアップを……。
「シューズ迷子」が増えがちな、そんな季節だからこそ『RUNNING style』では、シューズ・インプレッションを数回にわたってお送りしている。
第3回となるブランドはadidas(アディダス)。
もはやランシューズの金字塔、アディゼロシリーズから、
「ADIZERO EVO SL EXO(アディゼロ エヴォ エスエル エクソ)」を迎え、
その力はどこから来るのか……インプレで迫りたい。
【フィット感】硬さと伸び……計算された構造が生む、ホールド感


まず気づくのはアッパーを覆う「エクソスケルトン」構造のウーブンシェルの存在感だ。
しっかりとした硬めの素材でかたち作られているから、シューズ内部の空間を確保してくれていることがわかる。そのため、指先まわりに不快な圧迫感が一切ない。

いっぽうで、足首まわりから足の甲にかけては、非常に伸縮性の高いやわらかなシュータンがピタリと寄り添う。頼りがいのあるヨロイのような、硬い外殻で空間を保ちつつ、やわらかなシュータンでフィットさせるというわけだ。
異素材の組み合わせによる構造の妙。このメリハリが、スピードに乗った際のブレを防ぐ、つまり安定感へも良い影響があるのではないだろうか。
【安定性と反発性】衝撃吸収と反発の「最適解」か

走り出して驚いたのは、ミッドソールの絶妙な塩梅だ。ヒール厚38.5mmミッドソールに採用されているのは、「LIGHTSTRIKE PRO(ライトストライクプロ)」という素材。
衝撃をしっかりと吸収しつつも、過剰に沈み込まず、なめらかな推進力へと変換してくれる。衝撃吸収と反発性が、絶妙としかいいようのないレベルでバランスしているわけだ。
衝撃吸収と反発性というトレードオフの関係に、ひとつの「最適解」を見せられたような気にすらなる。
さらに6.5mmのドロップが生み出す、前へ向かう傾き。中足部着地ではもちろん、カカトから着地しても、自然と体が前へ押し出される。ごくごく自然に、スピーディな走りへと導かれていくようだ。
【アウトソールと通気性】構造と素材が支える、強靭なグリップと快適性

アウトソールの構造もユニーク。
母趾球(ぼしきゅう・親指の付け根あたり)や小趾球(しょうしきゅう・小指の付け根あたり)の働きを、適切に促すようなパーツ配置になっているように見える。
つまり蹴り出しの際に親指の力だけに頼らずに、小指までも含めた、指全体を使う、力強い蹴り出しをうながしてくれるのではないだろうか。アウトソールのラバー配置、つまり構造面から足の運びをサポートしているような印象だ。
アウトソールの凹凸だけに着目すると、一見すると頼りないが、スピードを出しても路面をしっかりとつかむ。そのグリップと見た目のギャップに驚いた。
また、アッパーの随所に設けられたエアホールによる通気性も高く、シューズ内は常に快適。激しめのスピードトレーニングでも熱がこもりにくいのではないだろうか。
【Focus】気持ちよく、いつもより早めに走り抜けたい
今回のインプレで、「ADIZERO EVO SL EXO」から最も強く感じたのは、ハイスピードで駆け抜ける「心地よさ」だ。「痛快」といってもいい。
片足約230g(27.0cm)という圧倒的な軽さもあってか、短い距離を、大きめストライドで風を切って走りたくなる。5kmや10kmといった、ランナーによっては気軽に「走りこなす」距離をかっ飛ばす、そんなシーンが思い浮かぶ。
あるいはまた、仕事終わりや休日の朝、短い時間でサッと汗をかきたい。そんな「時短スピード・トレーニング」にもマッチしそうだ。
とはいえ衝撃吸収と反発の完璧なバランス、そして前へ前へと促す構造。ただ速く走るだけでなく、走ることの純粋なテンションを引っ張り上げてくれるのだから、長距離にも挑んでみたくなる。
フルに向けたトレーニングの中で、自分のペースで、でも今日はちょっとだけカッ飛ばしたい。そんな日にも選びたくなる一足だ。
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今回、各ブランドのシューズ・インプレッションを担当したのは、『RUNNING style』編集部のわたし、吉田。……ということは、もちろんわたしの主観が、これでもかと注ぎ込まれている。
本来、眼の前のシューズは●●なランナーに向けたシューズ、なのかもしれない。
が、わたしの、インプレッションなので、
▼▼な印象(インプレッション)、だから、わたしだったら◆◆なシーンで走りたい、
といった『具だくさん』な、主観だらけとなる。
そんなわたしからの「具」や主観がある意味、読み手のみなさんへの参考や提案につながるとよいなと考えている。
シューズの楽しみ方は人それぞれだ。ひとつの感想として、しかしひとつの感想として、シューズ選びの参考にしていただけたらうれしい。
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なおシューズのセレクトにあたっては、「トレーニングからレースまで対応でき、ビギナー・ファンランナーからフルマラソン・サブ4を目指す中級ランナーに最適な一足」という前提で各ブランドにお願いしている。
また、覚えておいてほしいのは、今回のインプレの目的は決して「比較」ではないということ。順位をつけるような相対評価ではなく、それぞれのシューズがもつ、そのシューズだけの価値を見出す絶対評価が、『RUNNING style』として大切にしたい視点だ。
「Find your pace」。
『RUNNING style』が掲げる、ランナーに向けた、この言葉どおり、各ブランドにはそれぞれが信じるペース(≒ オリジナリティ)を追求してほしいと考えている。
●スペック:ADIZERO EVO SL EXO スペック
商品名:ADIZERO EVO SL EXO
価格:¥19,800(税込)
サイズ展開:22.0cm〜30.0cm
重量:約230g(27.0cm / 片足)
●問い合わせ
アディダスコールセンター
電話:03-6732-5461
https://www.adidas.jp/running
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