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腹が減ったら、畑へ行く。|アウトドアタウンときがわで里山遊び#42

「アウトドアといえば、ときがわを思い浮かべるような“アウトドアタウン”にしたい!」。そんな思いを抱き、地元の人を巻き込みながら日々さまざまな活動を行なう、野あそび夫婦のアオさんこと青木達也さんが、ときがわの自然の楽しみ方や、そこで暮らす魅力的な人たちなどを紹介します。

腹が減ったら、畑へ行く。

夏のキャンプ場は、とにかく腹が減る。朝からサイトを掃除して、道具を運んで、お客さんを迎えて、また片付ける。気がつけば、1日に2万歩以上歩いていることもめずらしくない。暑いから食欲がない、なんて言っている場合でもない。下手に昼食を抜くと、昼すぎにはエンジンが切れて動けなくなってしまう。とはいえ、繁忙期の昼休みに、のんびり料理をしている余裕もない。

そんな夏の自分たちの強い味方が「流水麺」だ。

水でほぐせば、すぐに食べられる。それでいて、お腹もしっかり満たしてくれる。麺を用意したら、そのまま畑へ向かう。オクラやナス、トマトなど、そのとき採れる夏野菜をいくつか。必要な分だけ収穫して、ざくざく切って、フライパンで炒める。

あとは麺の上にのせて、ゴマ油と白だしと大葉をあえれば昼飯の完成だ。

こうやって書くと、なんだかずいぶん丁寧な暮らしをしているようにも見えるけれど、実際はまったくそんなことはない。僕らの場合は、もっと雑だ。

「お腹がすいた。でも時間がない。」

畑で採る。切る。食べる。

畑から食卓までの距離が、ただ近い。それだけのこと。

でも、この近さが案外ありがたい。暑い時期に畑へ行けば、オクラやナス、トマトといった夏の野菜が育っている。旬のものを食べよう、と意識しているわけでもない。目の前にあるものを採って食べているだけで、いつの間にか季節に合ったものを口にしている。

畑のある暮らしは、思っているほど丁寧でも、キラキラしたものでもない。もっと余裕のない日は、バナナ1本で済ませることもあるし、トーストをかじって仕事に戻る日だってある。それでも、少しだけ時間があれば畑へ行く。

目の前にあるものを食べていると、いつの間にか暮らしのなかに季節が入り込んでくる。自然の近くで暮らす豊かさって、案外こういうことなのかもしれない。忙しい日々のなかでも、季節との距離が離れすぎないこと。

腹が減ったら、畑へ行く。

そんな夏の昼飯に、今年もずいぶん助けられている。

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PROFILE

青木達也(アオ)

ランドネ / NONIWA

青木達也(アオ)

レンタル・レクチャー付きでキャンプ体験ができる施設「キャンプ民泊NONIWA」と、暮らしとアウトドアをテーマにしたお店「GRID」を埼玉県ときがわ町で運営。「野あそび夫婦」という夫婦ユニットでキャンプインストラクターとしても活動。監修「ソロキャンプ大事典」。 https://noniwa.jp/

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