
夏休みの縦走は、北アルプス最深部、日本最後の秘境と呼ばれる雲ノ平へ
宇宙HIKE
- 2026年05月18日
雲ノ平は、北アルプス最深部(標高約2,600m)に広がる溶岩台地で、そのアプローチの遠さと特異な景観から「日本最後の秘境」と呼ばれる場所です。その場所に憧れ、初めて雲ノ平を訪れてから、私の中で毎年、夏の縦走の候補に挙がる特別な場所になりました。今回は2024年8月初旬に旅した、富山県折立登山口から岐阜県新穂高温泉までの小屋泊3泊4日の山旅をご紹介します。
アプローチは富山県側折立から

富山駅から2時間ほどバスに乗り、登山口の折立へ。私が歩く少し前に登山道にクマさんが出没、登山者はしばらく先に進めなかったようでした。

有峰湖を背中に、強い夏の日射しにあえぎながら登ります。熱中症予防にスポーツドリンクや塩分タブレットは必須です。

太郎平小屋に到着!太郎ラーメンと生ビールを堪能して、お散歩へ。小屋の周りにヤマハハコがたくさん咲いていました。

自炊室で夕食を済ませてから外へ。日本海に沈む夕陽を眺めます。陽が沈んだ直後、だれからともなく拍手喝采が巻き起こる!そんな山の上の連帯感に感動しました。
1泊目の宿:太郎平小屋
https://ltaro.com/lodge/tarodaira-goya/
2日目は薬師沢の急登を登り、雲ノ平へ

太郎平小屋は薬師岳、雲ノ平、黒部五郎岳への分岐点。予定を変更して、ほかの方面にも行きたくなります。今回は一旦薬師沢まで下り、雲ノ平へ向かいます。

朝の美しい山並みを眺めながら歩を進めます。

幾度か川を渡り、薬師沢小屋を目指します。深い谷の豊かな緑に囲まれて、心が潤い充たされていく。

薬師沢小屋前の吊り橋。下が見えて怖い!私にとってこの吊り橋通過が、今回の最大の難所です。

吊り橋を無事通過したあとは、眺望のない岩ゴロゴロの急坂。登りきったあとの絶景を楽しみに、マイペースで登ります。

アラスカ庭園からは、軍艦のようにそびえる水晶岳に感無量。やったー!ありがとう!またここに来ることができ、いろいろなことへの感謝の気持ちになりました。

ランチのあとは、ゆっくり雲ノ平をお散歩します。行き交う人たちは、雷鳥を見かけたのに、私は逢えなかった。残念……。

夕食は名物石狩鍋。石狩鍋もご飯もお代わりしました。

美しい池塘と笠ヶ岳。

夕食後は、テラスから夕陽に染まる山々を陽が落ちるまで眺めていました。
2泊目の宿:雲ノ平山荘
https://kumonodaira.com/
朝の雲ノ平を満喫したあとは、黒部源流ルートから双六小屋へ

次々に出発する人を見送り、明るくなってからスタート。

スイス庭園に立ち寄り、お湯を沸かしてコーヒーを煎れる。まったりと赤牛岳や薬師岳を眺めながら、なんともぜいたくな時間でした。

祖父岳への登り、ふり返ると雲ノ平と薬師岳。

朝陽を浴びるチングルマ(うしろ姿)。

祖父岳からは、源流ルートで三俣山荘に向かいます。黒部源流のクルマユリが鮮やかに咲き誇っていました。

三俣山荘の展望食堂で、冷たいカルピスを注文して、雲ノ平山荘のお弁当をいだきました。暑くてバテ気味。

このときは、鷲羽岳は登らず眺めるだけでした。また今度、また登らせていただきます!

午前10時すぎ、早くも雲が増えてきました。午後から雨予報だったため、巻道経由で双六小屋へ。幸い、雨に当たらず到着できました。
3泊目の宿:双六小屋
https://www.sugorokugoya.com/
縦走最終日は、新穂高温泉に下山

縦走最終日は、山を下りるさみしさと、早くお風呂に入りたい気持ちのせめぎ合い。

さようなら鷲羽岳。何度もなんどもふり返り手をふる。

朝霧のなかに、大好きなハクサンイチゲが咲いていました。かわいくてたくましい。咲いていてくれてありがとう。

穂高連峰を眺めながらの下山です。小池新道の登りも熱中症のような症状の方がいました。睡眠不足もあったよう。登山前日の睡眠も大切ですね。

わさび平小屋でキュウリをいただきました。4日間歩いた体に、水分塩分が沁み渡る。中崎山荘で汗を流して、帰路に着きました。
4日間で出逢ったお花たち

このほか、カメラに納めなかったお花も多数咲いていました。

今回のピークは祖父岳のみ。そんなピークを目指さない山歩きは、その場所に時間の許す限り留まり、山々に抱かれ、風を感じ、お花を愛でる。大地との対話を心に刻みたいという想いからでした。おなじ4日間でも、水晶岳鷲羽岳に登ることは充分可能ですし、水場が豊富なこのルートは、テント泊もおすすめです。最新の情報は、各山小屋のウェブサイトなどで確認してください。

2026年の夏も猛暑が予想されていますね。充分トレーニングして、暑さに慣れて、夏山を楽しみましょう!予約が始まっている山小屋もあります。夏山の計画はお早めに!
写真&テキスト◎keiko imai(宇宙HIKE)
https://www.instagram.com/k_sirabisonomori?igsh=MTEwNmcxbWVlOWYzag==
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PROFILE
宇宙HIKE
Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。
Photographer 松本茜主催、山と写真のコミュニティー。 宇宙を旅するように山へ登り、旅や写真を使って「自分」にフォーカスする。 ユーモア溢れるメンバーが集まり、日々楽しみながらいろんなフィールドで活動を続けている。



















