
静岡を代表するあのお菓子のメーカーが街中に巨大なダイニングテーブルとチェアを築いた理由
タビノリSTAFF
- 2025年08月08日
街中に突如あらわれるガリバー旅行記を思わせる巨大な家具群
まるで、巨人の国に迷い込んでしまったような、テーマパークを思わせるこちらの施設の名称は「SWEETSBANK(スイーツバンク)」、静岡を代表する菓子製造・販売メーカー「春華堂」が主として運営する施設だ。上の写真、右手にある手提げ袋の包装に見覚えがある方もおおいだろうが、春華堂は静岡が誇る銘菓「うなぎパイ」の製造メーカーであり、同社製品を扱う直営店舗と本社機能をこちらに構えている。
近年、ファンサービスの一環として、工場設備や生産工程の見学といった体験を通して、自社製品の認知度アップを図る取り組みは様々に行われている。実際、春華堂もうなぎパイの生産過程を見学できる工場を運営しているが、本社にまでこうした遊び心を盛り込む企業は稀だろう。なぜ、彼らはユニークな巨大建築物をこの地に建てる必要があったのだろう。春華堂広報室、髙橋睦美さんに話を聞いた。
「弊社では現在、うなぎパイなど自社製品の販売店の他、地域のつながりを意識した施設であり、本社も併設する『SWEETS BANK』、産業観光施設である『うなぎパイファクトリー』、食育・職育をテーマにした施設『nicoe』を運営しています。
SWEETS BANKは、お菓子屋である春華堂と、地元の金融機関である『浜松いわた信用金庫』との協業であることから、その名がつけられました。元々、この場所には弊社の本社施設があったのですが、銀行を利用されるお客様と春華堂を訪れたお客様が気軽に互いの店舗を行き来いただけるように、との思いも込められています」

老舗メーカーでありながら、トレンドをつかむ柔軟な発想、彼らによい意味でのギャップを感じる方も少なくないだろう。前述の広報担当髙橋氏は続ける。
「うなぎパイは1961年の誕生当初から、うなぎパイ職人の手作りによる製法も味も変わっておりません。販売についても、うなぎパイは旅行のお土産菓子であることから実際にこの土地へ来ていただいて購入いただきたいという思い、そして職人の手作りのため割れやすい繊細なお菓子という特徴から、公式オンラインショップ含め、通信販売は一切行っておらず、販売場所は一部催事や百貨店での取り扱いを除き基本的に静岡県、愛知県を中心としています。そのため販売方法も昔から変わっておりません。
春華堂の経営理念として『温故創新』があります。古きを大切にし(守り)、新しいものを作り出していく。ここでいうと、うなぎパイは古くからある伝統を守っていくものであり、スイーツバンクは新しい挑戦、創造していくものであります。実は、他の春華堂商品に関しては、公式オンラインショップでも販売しております」
インバウンド需要を見込んで地方で人気のお土産用銘菓が様々な場所で買えるようになって久しい。それも顧客満足や販売戦略の一環であろうが、現地を訪れた際に、渡す相手を思って買う土産菓子には、贈り手も受け取る側も特別な感情が宿るものだ。次回の出張、浜松を訪れるなら、ぜひメーカーの心意気を感じる同地を訪れ、土産菓子を買ってはいかがだろう。infromation
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『タビノリ』は、旅の楽しさは、旅のはじまりである「移動」から、旅前の準備、ふとした寄り道、車窓から見つけるお気に入りの風景など、旅の余白に目を向け発信していくメディアです。また、旅をその周縁のものと組み合わせ、定番の旅先や新しい旅の提案などを仕掛けていきます。
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