
高山植物っておもしろい!背が低い理由と1000年生きる花
ランドネ 編集部
- 2026年07月08日
きつい坂を登った先、足元や岩のあいだに咲く高山植物は、私たちに元気をくれる。けれど高山の環境は、ふもとよりも厳しい。彼らはなぜ、そこで美しく咲くのだろう?素朴な疑問を、30年以上高山植物を研究する北海道大学・特任准教授の工藤岳さんに教えてもらいました。
高山植物は広義では400〜500種
高山植物に、はっきりとした定義はない。一般には、森林限界より上の高山帯に暮らしの基盤を置く植物を指す。ほかの場所でも育つ植物を含めるかどうかで、種数は変わってくる。高山帯のみに生きるものは約200〜300種、森林帯から広く分布し高山帯でも見られるものまで含めれば400〜500種にのぼる。いまも新種は見つかっており、同種と思われていた植物がDNA解析で別種とわかり、数が増えることもあるのだとか。

背丈が低くて小型なのは〝生きるため〞
高山植物の特徴は、背が低く小ぶりなこと。その理由は、厳しい環境を生き抜くため。背が高いと、強風に倒され、葉から水分が奪われ、雪に押しつぶされて枯れやすくなる。いっぽう、地表近くは日射で暖まり、風からも身を守れる。そのため、背を低く葉を小さくして暮らしている。低地から高山まで分布する植物でも、高山帯に育つものは、低地のものより背が低く葉も小さい傾向にある。

じつはとっても長生き!
高山植物には驚くほど長生きなものがいる。とくにイワウメやツガザクラといった木本(低木)。イワウメはマット状に地面を這うが、1年に伸びるのはほんの数ミリ。直径1mを超える株なら、樹齢は数百年に達する。なかには1000年を超えるものも。背を低くして強い風を避け、時間をかけて生きる道を選んだ。

▲チングルマは、草ではなくバラ科の木(落葉小低木)。1年に0.1mmほどしか幹が太らず、5mmになるのに50年ほどかかる
教えてくれたのは…

北海道大学 特任准教授
工藤岳さん
30年以上高山植物の研究に取り組み、北海道・大雪山での調査も長年続ける。著書に『日本の高山植物 どうやって生きているの?』(光文社新書)などがある。
▼高山植物の生き残り戦略は、ほんの入り口。氷河期から受け継いだ知恵、花と虫の関係、そして気候変動の最前線まで――そのすべては、最新号『ランドネ vol.144』でたっぷり紹介しています。次の山行が、もっとおもしろくなるはず。続きはぜひ、誌面でお楽しみください。
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ランドネ 編集部
自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。
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