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ハイカーズカメラを持って、季節が彩る山へ!写真家・川野恭子さんが教える「植物の上手な撮り方」

山での感動や出会いを、振り返ったりだれかと共有したりするときに写真は必要不可欠なもの。撮影方法やテクニックを身につけて、とっておきの一枚を残しませんか?

ハイカーズカメラを持って、季節が彩る山へ

写真家・川野恭子さん/山に登るからこそ愛おしい家の時間、家が大切だからこそ愛おしい山の時間を、写真とエッセイで残す。講師・執筆・テレビ出演なども。著書に『山の辞典』(雷鳥社)ほか多数。

山を歩いていると、足元の小さな花に心を奪われる瞬間があります。短い山の夏を彩り、風に揺れながらも健気に生きるその姿は、思わず写真に残したくなる存在です。しかし、いざ撮ろうとすると、思ったように写せないことも多いのではないでしょうか。花が小さすぎてピントが合わなかったり、強い日差しで白く飛んでしまったり……。山では、花を撮影するには厳しい場面が続き、スマートフォンでは限界を感じる瞬間も少なくありません。

そこで頼りになるのが、レンズ交換ができるデジタル一眼カメラです。背景を柔らかくぼかして花を際立たせたり、遠くの花を大きく撮影したり、暗い森のなかでもブレを抑えたりと、花の魅力を引き出すための機能が備わっています。とくに「OM-5 Mark II」のような小型軽量で防塵・防滴のカメラなら、山の天候変化にも安心して持ち歩くことができ、写したい瞬間にすぐ手に取れる軽やかさがあります。また、レンズが小さいのも魅力です。

ここからは、山で出合う花々をより美しく撮るためのコツをお伝えしていきます。

今回使用したのは、OM SYSTEM「OM-5 Mark Ⅱ」

ハイカーに人気のデジタル一眼カメラ。通称「ハイカーズカメラ」。小型軽量かつ、雨や雪の山でも安心の
防塵・防滴、耐低温性能。オートモードやシーンモード、アートフィルターがあり、扱いやすさが魅力。

LESSON1|まずはカメラの機能を知ろう

1. オートモードで色みや明るさを調節

デジタル一眼カメラが初めてなら、オートモードからチャレンジするのがおすすめ。撮影シーンを判断して最適な設定にしてくれるので、初心者でも迷わず撮ることができます。さらに、ライブガイドを使えば、背景のぼかしや明るさを直感的に調整できるので、簡単に自分の好みに近づけられます。山の撮影に心強い万能なモードです。

2. マクロや風景をシーンモードで撮影

オートモードに慣れてきたら、シーンモードを使うのがおすすめ。小さな花や苔などの撮影に心強い「マクロ」や、山並みと花を色鮮やかに撮影してくれる「風景」など、山で役立つ設定が最適化されているのが特徴です。撮影者がシーンを選ぶことで簡単に、そして確実に撮りたい写真のイメージに近づけることができます。

3. 撮りたいものによって使い分けるレンズ

レンズを交換できるのがデジタル一眼の最大の魅力です。標準ズームは風景から花まで幅広く対応でき、望遠ズームは遠くの花を大きく写せて背景も整理しやすいのが特徴。マクロレンズなら、小さな花に寄って細部まで捉えることができます。OM SYSTEMのレンズは携帯性に優れているので、レンズ交換しやすいのもうれしいポイントです。

LESSON2|近くに咲く花を撮ってみよう

広く&寄りの両方が撮れる、標準ズームレンズ

使用レンズ:12-45mm F4.0

まずは、キットの標準ズームレンズ 「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO」 で撮影してみましょう。登山道沿いに咲く花も、広めの景色も、ズームリングを回すだけで対応できる万能レンズです。しかも、通常のレンズよりも近寄れるマクロ機能のおかげで、小さな高山植物や水滴も拡大して撮影できるのが魅力です。

編集部PHOTO「“たくさん咲いている感”を表現したい」

画面いっぱいに花を配置したことで、花のボリュームが伝わってきますね。さらに、空間いっぱいに咲いていたようすを伝えるには、広角側で広く撮影し「奥行き」を意識すると、遠近感と広がりを感じられる写真に仕上がります。

①背景をぼかしてひとつの花を際立たせる

花を際立たせるには「望遠側」で撮影するのがおすすめ。「近くの花でも望遠側で撮るの?」と思った方こそ覚えてほしいのが、背景をぼかす3つのコツ。①望遠側で撮影する。②花に可能な限り近寄る。そして、③奥行きのある場所を探す。この3つを意識すると、背景のボケ量が大きくなります。

▲この写真のように、花のすぐうしろに空間が広がっていると奥行きが生まれ、背景がすっきり&ぼけて写る。

こんな撮り方も!

優れたマクロ性能を活かし、小さな蕾を拡大して撮影しました。花の質感が際立ちますね。撮像面から望遠端で0.23m、広角端で0.12mまで寄れるのがこのレンズの特徴。ぐっと近寄れるのも OM SYSTEM の魅力です。

②花の咲くフィールドを広い画で撮る

たくさんの花が咲いているようすを写したいときは、広い範囲が写る「広角側」での撮影がおすすめ。ポイントは、左手前の花から右奥の花々まで、奥行きが出るように花を配置したこと。花の咲く空間が感じられますよね。花に近寄るだけでなく、花がどこまでも続くように見える角度を探すのがコツです。

▲広角側で撮ると平面的な写真になりがちなので、手前に花などを配置すると奥行きを感じやすくなる。

こんな撮り方も!

手前の花ではなく、奥の景色にピントを合わせると、花は「前ボケ」に。山並みを主役にしつつ、花を添えて撮影したいときにおすすめの撮影方法です。すてきな景色を見つけたら、近くに咲く花を探してみて!

LESSON3|遠くに咲く花を撮ってみよう

遠くの花を狙うなら望遠レンズ

使用レンズ:40-150mm F4.0

望遠ズームレンズは、離れた場所に咲く花を大きく写すのが得意。被写体から多少離れていても背景がぼけやすいので、花だけをすっきり見せられるのも大きな利点。とくに、「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150㎜ F4.0 PRO」は、携帯性のよさが魅力です。

編集部PHOTO「ズームだけを意識して撮影」

登山道の奥、立ち入れない場所に咲いていた花ですが、立ち姿勢のまま撮影されたのか、背景が葉や土でスッキリと見えないのが気になります。奥行きを意識して撮影すると、花の存在感が強まりそうです。

花の目線で撮影すると奥行き感アップ!

花の目線までしゃがむと、背景に遠くの空間が入り、奥行きを強調できます。白い花が際立ったのもその効果です。奥行きを出すには、主役のすぐうしろに広い空間がある位置や角度を探すことが大切なのです。ちなみに、望遠ズームなら、数メートル先の花でも背景をぼかして撮影できます。

▲可動式液晶パネルを使えば、荷物を背負ったままでも楽な姿勢で撮影できるので便利。

こんな撮り方も!

望遠ズームレンズながら、ズーム全域で撮像面から0.7mまで寄れるマクロ性能をもっているので、しべの質感が伝わるほどのクローズアップ撮影が可能。寄れるということは、ボケも大きくなるということ。幻想的な写真を楽しめます。

LESSON4|足元の小さな花を撮ってみよう

小さな花にはマクロレンズ

使用レンズ:60mm F2.8マクロ

マクロレンズは、被写体にぐっと近寄れるレンズで、花の世界に入り込んだかのような写真を撮ることができます。花のしべや葉の産毛、苔の質感や水滴の中に映り込む世界など、植物に近づかないと見ることのできない世界を捉えることが得意です。

編集部PHOTO「小さな花の全体を撮影」

花びらの長さが5ミリほどしかない小さな花なのですが、せっかくマクロレンズを使用しているので、もう少しクローズアップして、肉眼で見るのとは違う世界を楽しんでみるとおもしろくなりそうです。

最短撮影距離まで寄ってみよう

最短撮影距離である0.19mまで寄って撮影したので、小さな蕾の膨らみが手に取るように伝わる一枚に仕上がりました。まるで親指姫の視点で見ているような、マクロの世界が広がります。茎の先端と向き合う位置から撮ることで奥行きが生まれ、蕾のすぐうしろの花がほどよくぼけてくれました。

▲レンズ横のスイッチを「1:1」に合わせると、最短撮影距離でピントが合う状態に。

STEP UP LESSON|カメラがもっと楽しくなる撮影方法

アイデア①植物が輝くボーナスタイム!

40-150mm F4.0

朝や夕方などの太陽が低い位置にある時間帯は、植物たちがキラキラ輝くボーナスタイム。植物たちのうしろ(撮影者の正面)に太陽がくる「逆光」で撮影すると、この作品のように光が美しい写真に仕上がります。運がよければ、朝露をまとった植物が宝石のように輝く写真が撮れるかも。泊まり登山のときは、朝焼けや夕焼けの空だけでなく、植物たちにも目を向けてみて!

ポイント

逆光は写真が暗くなりやすいので、「明るさを変える」などの設定で写真の明るさを調整しましょう。また、この写真のように、背景が暗い場所を選ぶと輝きが際立つ一枚に。

アイデア②アートフィルターを活用

12-45mm F4.0|アートフィルター「トイフォトI」使用

天気が微妙な日こそアートフィルターの出番。16種類ものフィルターが搭載されていて、モニターやファインダーで効果を確認しながら手軽にアート表現を楽しめます。曇りや雨の日のしっとりした雰囲気も、アートフィルターを使えば幻想的でドラマチックな写真が撮れるので、飽きることなく撮影を楽しめます。「OM-5 Mark II」は防塵・防滴なので、雨の日ならではの撮影も楽しんで!

ポイント

四隅が暗くなる「トイフォト」を使い、花の存在感を強調しました。鮮やかに撮りたいなら「ポップアート」、幻想的に撮りたいなら「ファンタジックフォーカス」がおすすめ。

アイデア③木漏れ日を美しく写す「玉ボケ」

40-150mm F4.0|アートフィルター「ファンタジックフォーカス」使用

樹林帯に咲く花を見つけたら「玉ボケ」撮影タイム。葉のすき間から見える空を背景にして、カメラの設定を「背景をぼかす」にすると、木漏れ日が丸い水玉のように写る玉ボケを楽しめます。木漏れ日を背景に入れるコツは、花よりも低い位置から見上げるように撮ること。可動式の液晶モニターがあれば、重たいバックパックを背負っていても無理な姿勢にならず、楽に撮影できます。

ポイント

「小さな空の隙間」がたくさん見える場所が玉ボケスポット。近くの花にピントを合わせ、背景に空の隙間を配置しましょう。「大きな空の隙間」では玉ボケにならないので注意。

アイデア④カラークリエーターで色を鮮やかに

12-45mm F4.0|カラークリエーター使用

カラークリエーターを使うと、花の色を鮮やかにしたり、朝焼けを暖色にしてドラマチックにしたり、霧の森を寒色に寄せて静けさを強調したり、より自分好みの色に仕上げることができます。ファインダーを見ながら、色相や彩度を調節できるので、初心者の方でも直感的に撮影を楽しむことができます。光や天気に合わせて色を整えられるので、山の撮影で大いに役立ちます。

ポイント

この作品では、彩度を高めて花のふちのピンクを強調し、色相に青味を加えて初夏の爽やかな印象に仕上げました。撮影時に仕上がりが見えるので、撮影が楽しくなりますよ。

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ランドネ 編集部

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自然と旅をキーワードに、自分らしいアウトドアの楽しみ方をお届けするメディア。登山やキャンプなど外遊びのノウハウやアイテムを紹介し、それらがもたらす魅力を提案する。

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