
持ち運びやすい座りもの|低山小道具研究家・森勝さんのとことん小道具研究
森勝
- 2025年11月07日
ライターやライト、小型ナイフ、ホイッスル、あるとなにかと役立つ山の小道具について、森勝さんが熱弁します!
山で休憩したいときに座れるアイテム
人の少ない山域ではベンチがない登山道も多く、また人気の山では空いているベンチを探すのがひと苦労。そんなときに携帯できるシートやチェアは便利です。今回は登山時に活躍するレジャーシート、コンパクト座布団、折りたたみチェア、折りたたみ座椅子の有用性や使い方について説明したいと思います。
まずは100円ショップでも購入できるほど安く、軽量コンパクトなレジャーシート。座るだけではなく荷物が置けるほど面積が広いのも特徴です。また四隅にハトメの付いた大きなサイズなら雨よけのタープとしても使えたり、万能アイテムです。最近はU Lスタイルの影響で軽量なサバイバルシートや農業用や建築用シートを使用する方も増えています。これから紹介するアイテムと併用すると、さらにさまざまな使い方ができます。

次に四隅にペグや石を入れるポケットが縫い付けられたマタドールのポケットブランケット(1)。折る順番がプリントされ、簡単にコンパクトに収納できます。次に定番となるクッション材が入った折りたたみ式の座布団(2)。ゴツゴツとした岩の上でも、冬の冷えたベンチでも柔らかく暖かく座ることができます。座る以外の使い方として、背面のクッション材が少ないバックパックの背中に使用したり、パッキングの形を整えるために荷室に壁のように収納したり、またケガをしたときの当て木として使用できます。
地べたに座って立ち上がるのはヒザに負担がかかる!そんなときには高さのある折りたたみのチェア(3)がおすすめです。ソロ登山時は、混雑する山域で大きなベンチを出してひとりで座るのは抵抗があるので、折りたたみチェアを持って行きます。グループ登山時はアイゼンの脱着時や靴ヒモを結ぶとき、体調不良者を涼しい日陰などで座って休ませるときなど。折りたたみ式の座布団と合わせるとさらに快適になります。
最後に背もたれがある座椅子(4)。とてもリラックスして座ることができます。最近はウルトラライトメーカーから軽量化された座椅子が販売され、人気を集めています。写真は元祖アウトドア座椅子のクレージークリーク社のもの。かさばりますが、耐久性があり長年使用しています。夏のテント泊ではマットを持って行かずに座椅子で山々を眺めながら談笑し、そのまま寝るのがスタイルです。登山においてゆっくりと座って休憩できる時間はとても貴重です。
体力に余裕があるならよいチェアを持っていくと楽しみ方も変わってきます。チェアリングが話題になりましたが、山でのんびり座って山々を眺めるだけでもぜいたくな気分を味わえますよ。
形を整え用に、大き目座布団を使用

初心者を連れていくときの便利アイテム

教えてくれたのは……

低山小道具研究家
森 勝さん
高尾山や奥多摩など関東の低山をおもなフィールドに、アウトドアアイテムの研究を重ねるアウトドアライター
http://morikatu.seesaa.net
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PROFILE
高尾山や奥多摩など関東の低山をおもなフィールドに、アウトドアアイテムの研究を重ねるアウトドアライター。 http://morikatu.seesaa.net



















