
パタゴニア「キャプリーン」とは?進化の歴史と2026年最新モデルを解説
PEAKS 編集部
- 2026年04月24日
INDEX
たゆまぬ変革を続けてきたパタゴニアの「キャプリーン」が、今年また大きく進化した。
4月上旬に開催された、「キャプリーン徹底解剖|キャプリーンの最新モデルを体感するメディアセッション」の取材内容をもとに、その注目ポイントを解説する。
文◉PEAKS編集部
キャプリーンとは|山で活躍する高機能ベースレイヤー
1973年創業のアメリカ生まれのアウトドアアパレル企業「パタゴニア」。登山やトレイルランニングをはじめとする、アウトドアスポーツで活躍する高機能ウエアなどを幅広く展開している。丈夫で長く使える物づくりはもちろんのこと、環境への配慮を重視していることでもよく知られており、リサイクル素材の活用やリペアサービスなどの取り組みを続け、多くの人に支持されている。

パタゴニアの「キャプリーン」は、アウトドア用に開発された高機能ベースレイヤーシリーズ。吸湿速乾性に優れ、汗をかいてもすぐに乾き、常に快適な着心地を保つ。軽量で動きやすく、防臭加工も施されているので、登山をはじめ、幅広いアクティビティに対応する。さらに、デザイン段階からリサイクルしやすさを考えて作り上げるなど環境への配慮も特徴だ。
「キャプリーン」の進化|40年の歴史を簡単に解説
まずはいま一度、1980年の誕生から現在に至る「キャプリーン」の歴史を振り返ってみよう。
1980|ポリプロピレンという原点
キャプリーンの前身は、1980年に登場したポリプロピレン製アンダーウエア。船舶用ロープに使われていた疎水性繊維に着目し、水を含まない特性によって肌をドライに保つことを可能にした。
1985|キャプリーン誕生
ミリケン社と共同開発したポリエステル素材「キャプリーン」を発表。繊維表面を親水化する技術により、汗を肌から引き離し、広げて素早く乾かす仕組みを実現した。「ライトウェイト」から「エクスペディション・ウェイト」まで3つの重量を展開。当初は「アンダーウエア」として紹介されていた。
1988|耐臭加工と宇宙での実証
洗濯しても効果が持続する繊維定着型の耐菌・防臭加工を、業界に先駆けて導入。
デナリ遠征経験をもつ元宇宙飛行士の推薦により、「キャプリーン・エクスペディション・ウェイト」は、スペースシャトル「ディスカバリー」「アトランティス」の搭乗員にも採用された。
1992|ライン拡張と多様化
シリーズが大きく拡張され、「シルクウェイト」や「ストレッチ・キャプリーン」が登場。極細繊維とキャプリーン仕上げを組み合わせたシルクウェイトは、軽さと肌へのやさしさを実現。ライクラを用いたストレッチモデルは、動きやすさと吸湿発散性を両立した。スポーツブラやTシャツなども加わった。
1995|“スシロール” パッケージ
製品を巻いて必要最小限の資材で包む「スシロール」パッケージを導入。ゴミを減らし、環境負荷を下げるというメッセージを製品そのもので伝える試みだった。
キャプリーンを裏地に使ったGo-Tを発表し、マルチスポーツ対応のテックTという新しい可能性が広がる。
2000|ベースレイヤーという考え方
キャプリーンは「アンダーウエア」から「ベースレイヤー」へと正式に位置づけを変更。単なる下着ではなく、レイヤリングシステムの基盤としての役割が明確になった。
2006|再生素材と温度別設計
保温性に基づく「キャプリーン1〜4」システムを導入。多くのモデルで再生素材を採用し、環境への配慮を強化。天然由来成分を使った防臭加工も取り入れた。
同年、責任をもって調達されたメリノウールのベースレイヤーも登場した。
2013|ポリジンによる防臭
においの原因となるバクテリアの繁殖を抑えるポリジン加工を採用。洗濯回数を減らすことで、水やエネルギーの使用量削減にもつながるアプローチ。
2015|カテゴリーの再整理
ラインアップを「ライトウェイト/ミッドウェイト/サーマル・ウェイト」に整理し、選びやすさを向上。日常使いにも対応する「キャプリーン・デイリー」が登場。
2018|キャプリーン・エア
3Dニット構造とエアブラスト技術を用いた「キャプリーン・エア」を発表。メリノウールとキャプリーンを組み合わせ、軽さ、通気性、保温性を高い次元で実現した。
2019|キャプリーン・クール
「キャプリーン・クール・デイリー」「クール・トレイル」を展開。ベースレイヤーにとどまらず、暑い季節のテックTとして位置づけられた。
2021|キャプリーン・クール・メリノ
RWS(レスポンシブル・ウール・スタンダード)認証メリノウールとリサイクルポリエステルを使用。自然な温度調整機能と防臭性を備え、多様なコンディションに対応する一着として設計された。
2026|次世代キャプリーンへ
40年以上にわたり進化を重ねてきたキャプリーンが次世代アップデート。
2026年のキャプリーンは、どう変わった?

この春夏に展開する今期「キャプリーン」の「テックTシリーズ」は、この4種類だ。
- キャプリーン・クール・デイリー
汎用性が高い。日常使いできる。 - キャプリーン・クール・トレイル
ソフトで通気性が高い。肌触りがよい。 - キャプリーン・クール・ウルトラ 【NEW!】
軽量で速乾性に優れる。トレイルランニングにもおすすめ。 - キャプリーン・クール・サン 【NEW!】
吸湿速乾性と40+ UPF。山の紫外線対策に。
今回のアップデートで、パタゴニアが達成したのは「フィールドでスポーツやアクティビティを楽しむときに、必要なパフォーマンスを発揮できる素材・製品を、一から開発すること」。たとえば、以下のようなポイントだ。
暑さや熱への対処
近年は温暖化の影響により暑さが増し、その期間も長くなっており、とくに山となればなお、その影響を強く受ける。そうした環境下においてもアウトドアフィールドで快適に機能する製品をめざし、長い時間をかけて生地の開発から試行錯誤を重ねてきた。
快適性
ベースレイヤーは肌にいちばん近いところで着用するもの。そのため、快適性には強くこだわり、糸の種類やステッチなど細部にまで配慮し、アウトドアでの行動中に集中できる着心地を追求している。
シンプルな設計
これもベースレイヤーとしては当然のことだが、動きを妨げないことを重視し、シンプルな設計に。ブランドロゴも左の裾にミニマルに付けることで、アクティビティのじゃまにならないよう配慮されている。

キャプリーン4種類の特徴と選び方
このように常に進化を続けてきた「キャプリーン」。では、今年の春夏シーズンに展開される4種類を、詳しく見ていこう。
キャプリーン・クール・デイリー
以前から展開されており、陸上から水中まで幅広く使えると人気のシリーズ。汗を吸収し、動きに合わせて伸縮する。暑いときでも涼しく感じる、シルクのような生地を採用。名前のとおり、日常の普段着としても愛用できる。

メンズ・キャプリーン・クール・デイリー・シャツ
- 価格:¥6,490
- カラー:フェザーグレイ、他4色
- サイズ:XS~XXL
キャプリーン・クール・トレイル
4つのなかでもっとも通気性が高く、保水力(吸湿性)も高い。オープンニットの生地が肌から湿気を引き離し、長時間の気化冷却を実現。コットンライクな風合いで、柔らかい肌当たりも特徴。

メンズ・キャプリーン・クール・トレイル・シャツ(ストラタピークス)
- 価格:¥7,150
- カラー:フェイデッドマゼンタ、他4色
- サイズ:XS~XL
キャプリーン・クール・ウルトラ
今期新登場。驚くほどの軽さで、吸湿性と速乾性に優れる。ハニカム構造を採用することで、空気の流れを促進し、熱と湿気を瞬時に発散させる。大量の汗をかいてもドライに保つので、トレイルランニングにはとくにおすすめ。
メンズ・キャプリーン・クール・ウルトラ・フーディ
- 価格:¥10,890
- カラー:パミス-ダイノホワイトエックス-ダイ、他1色
- サイズ:XS~XL
キャプリーン・クール・サン
こちらも今期新登場。サン(SUN)の名前が示すとおり、UPF値が40+と非常に高い、紫外線防止ベースレイヤー。独自の構造により化学処理なしで自然な日焼け止め効果を提供。吸湿速乾性も高い。
メンズ・キャプリーン・クール・サン・フーディ(ウォーター・ピープル・バナー)
- 価格:¥13,750
- カラー:クリスプグレイ-ソルトグレイ-エックス-ダイ、他1色
- サイズ:XS~XL
スタッフも試着してみた!
メディアセッション後には、「パタゴニア 東京・ゲートシティ大崎」で試着させていただいた。
女性スタッフが着用してみたのは、UPF40+で山の強い紫外線にも頼りになる「ウィメンズ・キャプリーン・クール・サン・フーディ」。パタゴニア製品のなかでももっともサンプロテクションにすぐれたテクニカルTシャツだ。また、吸湿発散性と速乾性も高いので、山を歩いて汗だくになっても不快になりにくい。




次世代アップデートを迎えた「キャプリーン」は、さらなるパフォーマンスと快適性、そして環境への責任を追求しながら、これからもパタゴニアのレイヤリングの中核となる。自分の登山スタイルに合わせて最適な一着を見つけて、次の山行でぜひ試してほしい。

SHARE
PROFILE
PEAKS 編集部
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。
装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。



















