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【北アルプス登山】テント泊山行のプランニングのキーワード8【計画の手がかりに!】

ここでは以下にいくつかのキーワードを並べたが、これらによって考えられる計画は、最終的に「安全」で「満足感が高い」ことを目標にしている。とくにテント泊の場合は、体に負担をかけて毎日長時間歩くような計画よりも、テント場ですごす時間を長く取る計画にすると、帰宅後の体も楽だ。
北アルプスは混雑しやすいので、時期や目的地を少しズラすことも成功の秘訣である。

編集◉PEAKS編集部
文◉高橋庄太郎 
イラスト◉小野正統

①「日程」の確保

最盛期の北アルプスは驚くほど混み合う。平日でも人が多く、休日ならなおさらだ。できればお盆休みは避け、週末も土日ではなく、金土もしくは日月にすれば極度の混雑を回避でき、テント場の予約もしやすい。それでも土日しか休めないならば我慢するしかない。はっきり言って夏の北アルプスで週末の混雑を避けてテント泊を行なうのはほぼ不可能なのだ。

②山行の「目的地」

だれもが同じタイミングで人気の山に登ると過度に混雑する。たとえば、室堂の雷鳥沢キャンプ場から立山に登る人は多く、夏は激混みだ。そこで目的地を立山ではなく、同じような距離感の奥大日岳に変えると、驚くほど人が少ない。しかも立山や剱岳の眺望が最高だ。初めに思いついた目的地に固執せず、自由に考えることが登山の満足度を大きく変える。

③「コース」の選び方

テント場が多いエリアでは、少し遠い位置にあるテント場よりも、あえてひとつ手前にあるテント場に泊まるような計画がいい。ほかの人よりも早くテント場に到着でき、居心地のよい場所を確保できるからだ。ただ、日程に余裕がないと登山口から離れた山には登りにくくなる。だが、余裕のないギリギリの行動をして大きなストレスを生むよりはいい。

④「コースタイム」の目安

登山地図やアプリのコースタイムは、ひとつの目安でしかない。それにデータにはたまに狂いがあり、ほかの登山者をごぼう抜きしたのにコースタイムよりも遅かった、などという事例も。また、日帰り装備とテント泊装備ではペースが異なり、年齢や基礎体力にも左右される。大事なのは自分がコースタイムの何割増、何割減くらいで歩けるか把握することだ。

⑤「混雑」する場所・時期

槍ヶ岳を例にとれば、山頂直下のテント場はつねに激混みだ。それならばスペースを確保しやすいババ平にテントを張って山頂へ往復するといい。山頂直下のテント場のほうが気分は上がるが、そこを少し我慢すればストレスは軽減する。時期でいえば、お盆をすぎると週末でも急に人が少なくなる。つまり、同じ山でも少しの差で混雑を避けられるのである。

⑥「エスケープルート」の設定

エスケープルートとは、悪天候時などに予定を変更してすみやかに下山できるルートのことだ。北アルプスは槍ヶ岳や白馬岳のように登山道が発達している場所ではエスケープルートを設定しやすいが、雲ノ平や鹿島槍ヶ岳や笠ヶ岳付近などは難しい。ある程度の経験を積まないうちはエスケープルートを間違いなく確保できるコースで計画しよう。

⑦「難易度」の考え方

テント泊装備は重いうえにかさばる。岩場が多い場所では、日帰り装備の小さなバックパックではなんともないのに、テント泊向けの大型バックパックではバランスを崩して危険度が格段にアップし、雪渓やガレ場では荷重がかかって滑りやすくなる。長野県や岐阜県で「山のグレーディング」を公開しているが、そういう点も加味して自分なりに判断したい。

⑧「初心者」向けとは?

初心者は、山小屋が多く、登山者でにぎわっている山域から始めよう。なにかのときに助けてもらいやすいので安心だ。テント泊を始めるのならば、おすすめはズバリ、上高地の小梨平キャンプ場と室堂の雷鳥沢キャンプ場。そこから山頂往復する計画ならば、初心者でも危険は少ない。その後に続く計画は、左ページから始まる「ステップアップ」を参考に。

 

※この記事はPEAKS[2025年9月号 No.174]からの転載であり、記載の内容は誌面掲載時のままとなっております。

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PEAKS 編集部

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装備を揃え、知識を貪り、実体験し、自分を高める。山にハマる若者や、熟年層に注目のギアやウエアも取り上げ、山との出会いによろこびを感じてもらうためのメディア。

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