BRAND

  • FUNQ
  • ランドネ
  • PEAKS
  • フィールドライフ
  • SALT WORLD
  • EVEN
  • Bicycle Club
  • RUNNING style
  • FUNQ NALU
  • BLADES(ブレード)
  • flick!
  • じゆけんTV
  • buono
  • eBikeLife
  • HATSUDO
  • Kyoto in Tokyo
  • タビノリ

STORE

  • FUNQTEN ファンクテン

MEMBER

  • EVEN BOX
  • PEAKS BOX
  • Mt.ランドネ
  • Bicycle Club BOX

動画1800本超 ゴルフYouTuber奥山ゆうしが語る“弱みの力”

タクミのカクゲン

ゴルファーのために活躍するゴルフ界の匠から、それぞれの仕事に賭けた誇り高き言葉を頂く連載企画。今回は、短所を長所に改めたレッスンを展開するプロゴルファーが登場。

奥山ゆうし|プロゴルファー・動画配信者

開始から10年以上。すでに約1800本の動画がアップされている『OKゴルフ 関節フリーで飛ばす』。ツアー出場を断念した“奥山プロ”の生きる道となっている。

YouTubeはこちら

手打ちを極めたプロゴルファーですから

「手打ちを直すプロゴルファー」自身の職業を手短に紹介してほしいとたずねたら、奥山ゆうしは自信に満ちた表情でそう答えた。『OKゴルフ』と題したYouTubeチャンネルの登録者数は約10万人。その他のSNS累計で22万を超える支持者に発信し続けているのは、端的にいえばゴルフの上達法だ。その軸にあるのは、奥山が地道な研究の末に確立した関節フリー理論。

「これも一言でくくれば、関節の正しい動きを理解して打つ、ということです。ほとんどのゴルファーは、関節より筋肉を動かしてクラブを振り、球を打とうとするんですね。それだと上半身と下半身の動きが連動せず、距離も出ないし、スイングも美しくならない」そんな〝手打ち〞と呼ばれる状況に陥った体の使い方を改善する方策を、独自の理論に基づき配信しているのが現在の奥山だ。「レッスンにはフレーズが不可欠ですが、たとえば球を〝打つ〞とか〝当てる〞と言われた場合、すでに下半身が上手に使えている人と、下半身が上手く使えないままの人では、聞こえ方や理解の度合いが確実に異なります。ですから手打ちの人には、手打ちになる状態をよくわかった上でのフレーズが必要なんです。僕はそれをたくさん知っています。なぜなら、手打ちを極めたプロゴルファーですから」などと口にするのは、今も日本プロゴルフ協会の会員名簿に名を残す者として、実は耐え難いことかもしれない。しかし、自分自身で欠点を認められた事実が、彼の淀みない自信を生み出しているのだろう。

関節フリー理論を実践する上で不可欠なのは、クラブを持たずに正しい体の動き方を習得する感覚ドリルだ。いわゆる素振りは極めて重要なトレーニングだという。詳しくは、奥山のInstagramやYouTubeチャンネルでチェックを。

手打ちを救うために生まれてきた。

その源泉を探るため奥山のゴルフ半生を紐解くが、その前段で彼に仕向けられたジレンマは、手打ちでも相応の結果を出せてしまった運命にあるようだ。

自分の弱みを強みに改めたからだろう、奥山の手打ち談義は常に明るく、改善手段を聞く者を安心させる自信に満ちていた。

それでも結果を出しプロになれたジレンマ

「中学2年生の6月頃、尊敬していたGTOみたいな先生に言われたんです。そろそろ真面目に将来を考えろと」
勉強は不得意だが、運動神経に自信があった奥山は、そこで祖父から言われた「お前が奥山家を引き継げ」という教えを思い出したという。

そうして祖父の期待に応えるべく考え抜いた将来は、スポーツによる立身出世。高校のゴルフ部の監督だった父に倣い、ゴルフを始めた途端に県の大会で3位になり、やがて父が勤める高校へ推薦入学を果たす。

高校に入っても、全国大会の出場や国体の代表選手に選出されるなど躍進は加速。大学入学はまたしても推薦枠を獲得した。それが数多くのプロを輩出している名門ゴルフ部を有する日本大学。「推薦最下位だった」とはいうものの、1年生で唯一のレギュラーを勝ち取ってみせた。

「でも、高校時代から自分が手打ちであることを自覚していたんです。大学生になっても直せず、友人のきれいなスイングを見ては落ち込んでいました。それでも頑張れたのは、良い意味で仲間に負けたくないライバル心です。

技術的な面では、距離が出せないながら球がまっすぐ飛んでくれたことに救われましたね。おかげで、バンカーなんて滅多に入らなかった。入ったらまともに出せないから、試合はドキドキでしたけれど」

大学卒業後は、宿命的な特性を承知の上でプロになることを望んだ。27歳の年に3度目のプロテストをクリアして念願を果たしたが、それまでの間、手打ちとは別の特徴が奥山を悩ませていた。

「最初のプロテストは首の寝違え。2回目は手首を負傷。3回目は何もなかったから受かったんですけれど、スポーツに向かない筋肉なんでしょうね。たくさん練習したいのに怪我をしてしまう。それも体が正しく使えていなかったせいだと思いますが、やる気と行動が嚙み合いませんでした」

プロとしての結果が残るのは、2010年からの4年間。2011年の茨城県オープンで優勝を果たしているが、レギュラーツアーのエントリーは1戦のみ。下部ツアーは全14戦止まり。ツアー参戦を諦めたのも、手打ちの限界を悟っただけでなく、度重なる怪我が理由だった。

いよいよ30歳。競技は無理と判断したところで、保険会社への就職口も舞い込んだ。それと前後して奥山が発見したのは、ようやく流行し始めた動画配信だった。

「安定した暮らしも考えましたが、やっぱり僕はゴルフが好きだったんですよね」

ゴルフ大好きランキングがあれば……

今になれば手打ちで良かったのかもしれない。

奥山によれば、今から12年前は「子供にさせたくない職業ナンバーワンがユーチューバー」だったらしい。そんな世間からの扱いに勝ったのは、動画配信で自分の知見を紹介できる喜びだった。

披露したのは、ゴルフを始めて以来悩み続けた手打ち改善のスキルに他ならない。それを説得力に満ちたものにするため、徹底的な研究の末に関節フリー理論を構築した。最大の特徴は、手打ちの心理を理解した上で、状況に応じて適切なフレーズを提供できることだ。

「ゴルフを始めたなら、誰もが良いスコアで回りたいじゃないですか。なのにゴルフ人口の8割は手打ちで、気付いても直せず悩んでいる人が多いはず。それを僕の研究結果でよい方向に導けたらと。そう思ってから今日まで動画配信を続けて、スタジオやラウンドで直接的なレッスンもできるようになりました」

現在の活動に鑑みれば、ゴルフ講師やコーチを名乗ったほうが通りがよさそうに思う。しかし、あえてティーチングプロの資格を取らず、トーナメントプロの資格をもつゴルファーでいることが奥山の信念らしい。

「2〜3年前、ラウンドレッスン中に320ヤードを記録したんですよ。63のベストスコアも、ハーフベスト29も同じくレッスン中に出た。僕の理論は、僕自身の上達が証明するので、常に成長しなければなりません。それは半分建前で、生徒さんとラウンドするのが楽しいんですよね。ただし試合はもう出ません。メンタルは弱くなっているし、レッスンで良いところを見せたほうが生徒さんも喜んでくれますし」

そして奥山は、実証し難いことを口にして笑った。レッスンをやっている人の中でゴルフ大好きランキングがあれば、自分はかなり上位にランクインすると。

「今になれば手打ちで良かったのかもしれないし、ちょっと大げさだけど、手打ちを救うために生まれてきたんじゃないかと、そんなふうにも思うんです」

奥山がレッスンでもっとも大事にしているのは、手打ちの気持ちを理解したフレーズの発信だ。何が問題になっているか徹底的に見極めた結果が、すべてその言葉に詰まっている。

SHARE

PROFILE

EVEN 編集部

EVEN 編集部

スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

EVEN 編集部の記事一覧

スタイリッシュでアスリートなゴルファーのためにつくられたマガジン。最旬のゴルフファッション、ギア、レッスン、海外ゴルフトリップまで、独自目線でゴルフの魅力をお届け。

EVEN 編集部の記事一覧

No more pages to load