
歴史と伝説を巡る石岡ゆるポタサイクリング|夏福ゆるポタエッセイ vol.24
Bicycle Club編集部
- 2026年03月28日
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連載「まんが家・夏福のゆるポタコミックエッセイ」、今回の茨城県石岡市は、かつて常陸国の国府が置かれた歴史ある街。旧水戸街道に建つ看板建築や周辺の史跡を巡りながら、ダイダラボッチ伝説や古墳、地元グルメまで楽しむゆるポタサイクリングへ出かけてみました。
石岡駅からゆるっとスタート!大火を乗り越えた看板建築の町並み

石岡駅西口からスタート。500mほどで、南北にまっすぐ伸びた中町通りに出ます。

この道が旧水戸街道の宿場町でした。現在は宿場町の名残はほとんどなく、看板建築や現代風の建物が建ち並んでいます。以前の建物は、昭和4年におきた大火で消失してしまったのです。
その後の復興で、当時東京で流行していた看板建築が広まったのだそう。いくつかの建物は登録文化財となっています。レトロなデザインが素敵。

側面から見える木造の建物と、表のデザインとのギャップが面白いですね。

こちらも中町通りに建つ丁子屋。商家建築で唯一、大火での焼失を免れた建物です。江戸時代末期の染物屋だったそうで、現在は観光案内や雑貨販売、休憩所「まち蔵 藍」として利用されています。
中町通りからすこし離れて石岡小学校の前に立つ陣屋門へ。この地を治めた府中松平家の陣屋の表門です。元はすぐ横の土橋通り正面にあり、なんと小学校の校門として用いられていたんだそう。交通事情などにより現在の位置に移設。
まさか小学校に!?国府跡と陣屋門の歴史

その石岡小学校はかつての国府跡に建っており、平成に発掘調査が行われました。
その間も学校へは普通に登校していたようで、校庭での調査は区分けし段階的に進められたのですが、当時の写真には運動をしている生徒たちの脇で、柵なども無く発掘している様子が写っており「ボールが飛んで行ってしまわないんだろうか…」と見ているだけでヒヤヒヤしてしまいました。
小学校の敷地内には石岡市立ふるさと歴史館があり、発掘の模様が詳しく知ることができますよ。

国府跡(現在の石岡小学校)のお隣、常陸國總社宮(ひたちのくにそうしゃぐう)にお参りします。奈良時代に創建されたと伝わる歴史を持つ古社です。大鳥居脇や駐車場にサイクルラックが設置されていました。

常陸国の地誌、常陸国風土記にはヤマトタケルノミコトの伝説が数多く記されているのだそうですが、こちらの境内にはヤマトタケルノミコトが腰掛けたと言われる神石があります。
また江戸時代末期、府中松平藩に仕えた手塚良庵という藩医が手塚治虫のご先祖という縁から境内には大きな絵馬が設置されており、御朱印やお守りにもイラストが描かれています。かわいい。
石岡名物「いしおかサンド」をゲット!

中町通りに戻り、まちかど情報センターでお菓子を購入。石岡市内の菓子店では、オリジナルスイーツ「いしおかサンド」が作られています。ルールは「市産品」「サンドしている」「各店舗の創造性」の3つだそう。各店舗を巡るサイクリングも楽しそうですね。
まちかど情報センターでもいくつかの商品が販売されているので、今回はこちらで購入しました。

まちかど情報センターすぐ近く、店舗前シャッターにイラストが描かれています。シャッター4面分に描かれた、ダイダラ坊(ダイダラボッチ)の物語になっていました。以前「新水戸八景巡り(ゆるポタエッセイvol.18)」で登場したダイダラボウに続いての登場です。
「大串から代田(石岡市井関)にやって来た」と書かれているので、新水戸八景で見た大串のダイダラボウと繋がっているようですね。
街なかに突然現れる!?ダイダラボッチの世界

こちらは、代田の大人形「ダイダラボッチ」。その昔、疫病や災厄がムラに侵入しないように、藁と杉で作った大きな人形をムラの境に立てるようになったのが始まりで、代田地区を含め6つの集落で作られていたそうです。現在は材料不足や後継者不足で数が減っているとのことですが、昔の風習がいまも残っているなんて、ぜひ見たい。
看板には4体の写真があったので、見られることを期待し向かってみます。

途中みつけた「茨城の地名発祥の地」。昔、この辺りに住んでいた凶暴な土ぐも(朝廷に従わない先住民族)を黒坂命が野茨の城(き。柵のこと)で退治したことが由来なのだと常陸国風土記に記されていたそうです。
こだわりのそばの名店! そば処 心芯でランチ
またまた途中ですが、お昼を食べにお蕎麦屋さんに立ち寄ります。そば処 心芯。開店10分前に到着したので、お店の前に自転車を止めて待つことに。
すると、準備のために表に出てきたご店主に「ツーリング? 昔、私も自転車に乗っていたんだよ」と話しかけられてビックリ。ビンディングペダルのロードバイクにサイクルジャージを着て、本格的に乗られていたそうですが、現在はお店が忙しく時間がないため辞めてしまわれたとおっしゃっていました。
自転車の話で盛り上がっていると、続々とお客さんがやって来てあっという間に満席、外には待つ人も。こちらのお店はご店主がおひとりで切り盛りされているので、とてもお忙しそう。偶然にも開店前にお話しをさせていただけて良かったです。

豚つけ汁蕎麦を注文。コシのある蕎麦と、つけ汁の石岡産弓豚は甘く、出汁はコクがあってとっても美味しい。蕎麦湯もあり飲むのが止められなかったです。
香ばしい蕎麦茶や蕎麦プリンまでついて大満足。
登れる巨大古墳!? 舟塚山古墳へ

ダイダラボッチに行くまでにもう一ヶ所立ち寄ります。舟塚山古墳。全長約186mと茨城県内最大、東日本でも2位の大きさで、国の史跡に指定されている前方後円墳です。上まで登ると周囲をぐるりと見渡せて眺めがいいですよ。
現在は枯葉色でしたが、暖かくなれば古墳と言われて想像する、あのこんもりとした緑色の丘になるようで、それも今度見てみたいです。ふれあい歴史観で「御墳印」が販売されていますよ。
中町通りから8kmほど走って、一体目のダイダラボッチに遭遇。

代田の大人形です。交差点の角、壁のくぼみにすっぽりと収まっています。

先ほどのシャッターに写っていた大人形は鮮やかな緑色でしたが、葉が枯れてすっかり茶色になっていました。この大人形は年に一回、8月16日に新しく作った大人形が翌年まで据え置かれるのだそうです。
そして2体目。1.5kmほど離れたところに佇む長者峰の大人形。

代田の大人形のような大きな通りではなく、林道のような道沿いに俯き加減に佇んでいて、のぞき見える表情は怖く迫力があります。疫病だけではなく、人間でも逃げ出しそうなほどですね。

残念ながら他の2体は、設置場所に行ってはみたもののもう作られてはいないようでしたが、関川小学校の入り口に地域の方と児童が作成した大人形がありました。関川小学校は2024年に廃校となったのですが、現在も正面玄関の前で学校を守り続けていました。

関川地区のマスコットキャラクターのダイダラちゃんは、関川小学校で考えられたキャラクターなんだそうですよ。
すぐ近くの霞ヶ浦りんりんロードまで出て、最後の目的地へと向かいます。
ご褒美スポット最後は工場見学! 茨城乳業でご当地スイーツ

茨城乳業株式会社に到着。

地元の新鮮な食材を使い、安心・安全、高品質な商品が、茨城県内のスーパーや直売所などで販売されています。タマゴプリンは学校給食でも出されていたりと、地元の方には馴染みがあり懐かしくもある商品です。
こちらの工場では平日の9時~15時のみ、事務所の方で直接商品を購入することができますよ。
また、10名以上からの予約で工場見学もできます。

今回、私も製造ラインを見学させていただきました。ものすごい数の牛乳やヨーグルト、プリンが続々と流れていて、ラインでの工程や製造方法、設備の説明など、とても興味深かったです。
家に帰ってから牛乳やプリン、ヨーグルトをいただいたのですが、どれも美味しく、日々の生活の一部として馴染む優しいお味でした。
※茨城乳業についてはWEBサイトへ
※工場見学問い合わせについては問い合わせフォームから申し込み。
石岡駅へと戻って今回のサイクリングは終了です。
観光名所や歴史、伝統、地元グルメとふんだんに楽しむことができました!

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ロードバイクからMTB、Eバイク、レースやツーリング、ヴィンテージまで楽しむ自転車専門メディア。ビギナーからベテランまで納得のサイクルライフをお届けします。
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