“究極のE-クロスバイク” 世界限定220台「Vado SL 2 LTD S-Racing」誕生｜SPECIALIZED

Bicycle Club編集部

2025年08月28日

スペシャライズドが、E-バイクの概念を根底から覆す一台を発表した。軽量E-クロスバイク「Turbo Vado SL 2」をベースに、世界のトップレースで戦える、文字通り“プロスペック”のコンポーネントを惜しみなく投入した特別仕様モデル「Vado SL 2 LTD S-Racing」。プロアスリート仕様の鮮やかなレッドカラーで彩られたこのバイクは、全世界でわずか220台のみの限定生産。8月27日より、全国のスペシャライズドストアと公式オンラインストアで販売が開始された。

「ただのE-バイクとは呼ばせない」— 開発思想の核心

「Turbo Vado SL 2ほど軽量でありながら、これほどのパワー、スピード、航続可能距離を発揮するバイクは他にない」。スペシャライズドがそう自負するこのモデルは、E-バイクとは思えない軽快な走りで、軽量E-バイクの新たな基準を打ち立てた。日常の足からフィットネス、週末のロングライドまで、その用途は幅広い。

通常ラインナップの最上位モデル「Vado SL 2 6.0 Carbon」（税込770,000円）でも、FACTカーボンフレームにFuture Shockサスペンション、信頼性の高いShimano Deore XTコンポーネントを搭載し、重量15.9kgという軽さと高い走行性能を誇る、まさにプレミアムなハイパフォーマンスマシンだ。

しかし、今回発表された「S-Racing」は、その延長線上にありながら、全く異なる次元を目指して生み出された。そのコンセプトは、日常使いの利便性を超え、E-バイクというカテゴリーに「究極のパフォーマンス」という価値を注入することだ。通勤バイクが、週末にはロードバイクを置き去りにするほどの走行性能を発揮する。そんな二面性を持つ、まさに“羊の皮を被った狼”のような一台だ。

ワールドクラスのコンポーネントを惜しみなく投入

その思想を具現化するために選ばれたのは、一切の妥協を排したワールドクラスのコンポーネントだ。通常モデルの「Vado SL 2 Carbon 6.0」から、フレームと電動システム、サスペンション以外はほぼ全てのパーツがアップグレードされている。

ドライブトレイン & ブレーキ

コンポーネントには、プロロードレースのトップチーム「レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ」のライダーも使用する、SRAMの最高峰電動ワイヤレスコンポーネント「SRAM RED AXS」を採用。軽量で正確、そして素早い変速性能は折り紙付きだ。ブレーキも、このバイクのために特別に設計された「SRAM REDフラットバー用ブレーキ」を搭載し、あらゆる速度域で確実な制動力を約束する。

ホイール

ホイールには、スペシャライズド傘下のRoval（ロヴァール）が誇る、ディープリムで空力性能に優れた「Roval Rapide CL IIIカーボンホイール」をアッセンブル。平地での高速巡航性能を劇的に高め、E-バイクとは思えない伸びやかな走りを提供する。

コックピット

ハンドルとステムが一体となった「Roval SL Carbon Cockpit」を採用。これは、クロスカントリーMTBのファクトリーチームのレースバイクである「Epic 8 XC」でも採用されているパーツで、軽量性と高剛性を両立し、シャープなハンドリングに貢献する。

これらのワールドクラスのコンポーネントが、静粛でありながら320Wのパワフルな出力を誇るスペシャライズド独自の電動アシストシステム「Turbo SL 1.2」と融合することで、「S-Racing」は唯一無二のライディング体験を提供する。重量は通常モデルからさらに2.2kgも軽量化され、わずか13.7kgとなっている。

スペシャライズド新宿で実車展示も

この希少な限定モデルの実車（Mサイズ）が、8月30日（土）よりスペシャライズド新宿にて展示される。写真だけでは伝わらない、プロアスリート仕様の「グロスビビッドレッド」カラーが放つ強烈な存在感と、細部にまでこだわったコンポーネントの質感を、実際に目にすることができる貴重な機会となる（展示は販売状況により終了）。