
若手選手育成プロジェクト「RTA」、欧州遠征始動も資金難の危機 クラウドファンディング支援呼びかけ

Bicycle Club編集部
- 2025年07月28日
将来有望な若手自転車ロードレース選手を世界のプロへと導く育成プロジェクト「RTAロード・トゥ・ラヴニール」は、2025年夏の欧州遠征プロジェクト「RTA夏期欧州レース転戦2025」が7月26日より本格始動したことを発表した。しかしその一方で、遠征資金を募るクラウドファンディングが目標額に達しておらず、プロジェクト継続が危機的状況にあるとして、広く支援を呼びかけている。
U19勢が初戦へ、欧州の洗礼と確かな手応え
「RTA夏期欧州レース転戦2025」は、最終的に9名の若手選手が参加を予定している一大プロジェクト。先陣を切って、U19(ジュニア)カテゴリーの新藤大翔(EQADS)、沢野司(EQADS)、中尾涼介(松山学院高等学校)と、U23の渡辺一気(京都産業大学)がヨーロッパの活動拠点に合流した。
早速7月26日には、記念すべき遠征初戦となるU19カテゴリーのレース「グランプリ・ド・キュイーズ=ラ=モット」(フランス、115km)が開催され、新藤、沢野、中尾の3選手が出場。欧州到着から間もないコンディション調整が主目的のレースとなったが、3選手ともに厳しいレースを走り抜き、無事完走を果たした。結果こそ上位には食い込めなかったものの、世界のトップを目指す選手たちにとって、今後のレースにつながる好感触を得る貴重な実戦経験となった。
遠征継続の危機、クラウドファンディングは達成率44%
世界の舞台で戦う若者たちの挑戦が始まった一方で、プロジェクトは深刻な資金難に直面している。遠征費用を募るためにクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で実施中のプロジェクトは、締切まで残り3日(7月28日時点)の段階で、目標金額に対する達成率が44%に留まっている。
プロジェクトを主宰するシクリズムジャポンの山崎健一氏は、「目標未達&欧州遠征継続危機」にあるとして、自転車ファンやスポーツを愛する人々に、SNSでの情報拡散や支援への協力を強く呼びかけている。このまま目標額に達しなければ、若き才能たちが世界で戦う機会が失われかねない状況だ。
「RTAロード・トゥ・ラヴニール」は、過去にも多くの選手をヨーロッパのプロチームへと輩出してきた実績ある育成プロジェクト。日本の自転車ロードレース界の未来を担う若者たちの挑戦を支えるため、多くの支援が待たれる。
初戦レース結果
レース名:グランプリ・ド・キュイーズ=ラ=モット(Grand Prix de Cuise-la-Motte)
距離/カテゴリー:115㎞/U19
リザルト
1位 マーヴリック・ボーヌ(VCルーアン76)
2位 ブレイン・キーク(CCヴィルヌーヴ・サンジェルマン)
3位 セリアン・プロタン(UVオーブ)
完走 新藤大翔、沢野司、中尾涼介(RTA)
問:シクリズムジャポン https://www.cyclisme-japon.net/
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