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ポガチャルが4度目の大会制覇! 初のパリ・モンマルトル周回でワウト独走勝利|ツール・ド・フランス

ツール・ド・フランス2025は3週間の戦いを終えた。2年ぶりにパリ帰還となった大会最終日。恒例のパリ・シャンゼリゼ通りに加え、モンマルトルの丘を新たに追加した新周回で最後のステージ優勝争いが繰り広げられ、ワウト・ファンアールト(チーム ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)が独走。雨のパリを制した。個人総合はタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)がトップを守り切り、2年ぶり4度目の優勝。マイヨ・ジョーヌを正式に授与された。

ツール初採用のモンマルトルの丘

7月5日に北フランス・リールを出発したプロトンは、ノルマンディ、ブルターニュ、中央山塊と行き、第2週ではピレネーへ。最終・第3週では“プロヴァンスの巨人”モン・ヴァントゥ、そしてアルプスと、広大なフランスをめぐりにめぐった。

前日26日にジュラ山脈の麓を走り、残すミッションはパリ到達。昨年は五輪開催を控えていたことから同地を避けたが、同五輪開幕から1年が経ちツールも帰還。慣例のパリ・シャンゼリゼ周回だけでなく、今回は同五輪ロードレースでも駆け上がったモンマルトルの丘にも行く新周回が採用される。これにより、スプリントで決まることがほとんどだった最終日のステージ優勝争いがどう変わっていくのかが焦点となっていた。

そして、新たなアプローチが衝撃を生むこととなる。

© A.S.O / Charly Lopez

祝賀ムードは早々に終わる

ツールでは初登場となるマント=ラ=ヴィルをスタートした最終日のプロトン。7.7kmのパレード走行を経て、132.3kmのレースが始まった。とはいっても、序盤はいつものツールのごとく祝賀ムード。個人総合優勝が濃厚となっているポガチャルはチームメートと、ほかにも出身国ごとに選手が集まって記念撮影を楽しむ姿が見られた。

ただ、今までと違うムードであることは早い段階で分かることに。リアルスタートから20kmもいかないうちに、リーダーチームのUAEチームエミレーツ・XRGが徐々にペーシングを開始。はじめのうちはマイヨ・ジョーヌのポガチャルがおどけて牽引役になってみせるなど緩い雰囲気だったが、パリの市街地に入る前にはレース独特の緊張感が漂うように。

© Keita YAMAUCHI

パリではまず、従来の1周6.8kmシャンゼリゼサーキットを3周回。アタックが散発したもののいずれも決まらず、3周目の入口に設定された中間スプリントポイントでジョナタン・ミラン(リドル・トレック、イタリア)が1位通過。この時点で、完走を条件にポイント賞のマイヨ・ヴェール獲得を決めた。

また、強まる一方の降雨と、それにともなうモンマルトルの路面状況を受け、3周目終わりのコントロールライン(フィニッシュライン)通過時の計測タイムをもって、個人総合成績とタイムを決めることに。フィニッシュまでの最終50kmは、ステージ優勝をかけてのレースとなることに決まった。

© Keita YAMAUCHI

雨のモンマルトルでポガチャルがアタック

モンマルトルサーキットは、16.8kmを3周回。シャンゼリゼサーキットを走ったのちにモンマルトルへと向かうルーティングになる。

それまでの逃げを捕まえ、リセットした状態で1回目の丘越えへ。大観衆が熱狂する中をジュリアン・アラフィリップ(チューダー・プロサイクリングチーム、フランス)がアタックすると、それを合図にポガチャルやワウトが追随。6人がパックを形成し、頂上からの下りで22人が合流。後続は先頭グループを追うパックと完走狙いの選手とが分かれ、それぞれの目的のもと残り距離を進む。

2周目では複数人を前線に送り込んだチーム ヴィスマ・リースアバイクが主導権をにぎるが、モンマルトル上りでポガチャルがアタック。これに反応できたのはワウト、マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)、マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)、マッテオ・トレンティン(チューダー・プロサイクリングチーム、イタリア)、ダヴィデ・バッレリーニ(XDS・アスタナ チーム、イタリア)の5人。最前線に残った6選手は後続ライダーとの差を着実に広げながら、最終周回へと突入した。

© Keita YAMAUCHI

最後のモンマルトルに向かう間、ジョーゲンソンが数回アタック。これをモホリッチやポガチャルが追い、6人のままで最終登坂へ。そして、衝撃の瞬間を迎える。

ワウトがカウンターでポガチャルを引き離す

3回目のモンマルトル上りで、ポガチャルがスピードアップ。グイグイと石畳の急坂を上がって他選手を引き離しにかかる。しかし、番手につけたワウトが頂上を目前に猛然とアタック。最初こそ反応したポガチャルだったが、やがて付き切れ。雨に濡れる下りも攻めたワウトは、ポガチャルとの差を広げていく。

独走に持ち込んだワウトに対し、ポガチャルは残り3kmで後続が合流。そこからはジョーゲンソンが抑え役となり、ワウトへの追撃の芽を摘み取っていく。

ワウトは最後まで力強く踏み続け、新たな大会最終日で劇的な独走優勝。シャンゼリゼの大歓声を背に、おなじみのバイク上でのスタンディングでウイニングセレブレーション。ツール通算では10勝目とした。

© Keita YAMAUCHI

ポガチャルは個人総合と山岳の2冠

総合成績確定後もモンマルトルで攻めの姿勢を崩さなかったポガチャル。結果的にステージ4位で終えたが、マイヨ・ジョーヌはもちろん揺るがない。2年連続4回目となるツール・ド・フランス制覇となった。

© Keita YAMAUCHI

ポガチャルは大会を通して総合上位を維持。第5ステージが終わった時点で一度マイヨ・ジョーヌに袖を通したが、翌日に“戦略的理由”で他選手にジャージを譲る。また、第10ステージでも同様に手放し、2日後のオタカム登坂で取り戻すなど、自身とチームの戦術に沿いながらスマートに走り続けた。

第12ステージ以降はマイヨ・ジョーヌを着続け、最大のライバルであるヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)に総合タイム差4分以上の“大勝”。今大会はステージ4勝を挙げたほか、個人総合時間と山岳賞の2冠に輝いている。

© Keita YAMAUCHI

個人総合上位は、ポガチャル、ヴィンゲゴーと続き、3位にはフロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)が入賞。同時にヤングライダー賞のマイヨ・ブランも手にしている。

その他の賞は、ポイント賞のマイヨ・ヴェールがミラン、チーム総合はチーム ヴィスマ・リースアバイク。スーパー敢闘賞にはベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト、アイルランド)が選出されている。

熱戦が展開されたツール。次回、2026年大会は7月4日にスペイン・バルセロナで開幕することが決まっている。

© Keita YAMAUCHI

ツール・ド・フランス2025 第21ステージ 結果

1 ワウト・ファンアールト(チーム ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)3:07:30
2 ダヴィデ・バッレリーニ(XDS・アスタナ チーム、イタリア)+0’19”
3 マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス、スロベニア)ST
4 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)
5 マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)+0’26”
6 マッテオ・トレンティン(チューダー・プロサイクリングチーム、イタリア)+0’38”
7 アルノー・ドゥリー(ロット、ベルギー)+1’14”
8 ケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)ST
9 マイク・トゥーニッセン(XDS・アスタナ チーム、オランダ)
10 ディラン・トゥーンス(コフィディス、ベルギー)

個人総合成績

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)76:00:32
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+4’24”
3 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+11’00”
4 オスカー・オンリー(チーム ピクニック・ポストNL、イギリス)+12’12”
5 フェリックス・ガル(デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム、オーストリア)+17’12”
6 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・モビリティ、ノルウェー)+20’14”
7 ケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)+22’35”
8 プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)+25’30”
9 ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト、アイルランド)+28’02”
10 ジョルダン・ジュガット(トタルエネルジー、フランス)+32’42”

ポイント賞

ジョナタン・ミラン(リドル・トレック、イタリア)

山岳賞

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)

ヤングライダー賞

フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)

チーム総合成績

チーム ヴィスマ・リースアバイク

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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