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リジッドフォークを再考! Ritchey「P-29er」×Grunge「カーボンDisc1.5 テーパーフォーク」

現代において「MTBにはサスペンションフォークが付いている」が常識。しかし、長年MTBに乗り続けてきた自転車ライター中村浩一郎さんがその常識を疑い、リジッドフォークの可能性を探る。

「サスフォークは今の自分に不可欠か?」リジッドフォークを再考する

完成車でMTBを手に入れると、ほぼサスフォークが付いてくる。だが、もはやMTBライフ2周目3周目に入った我々、年季組は思う。果たしてこの重みのあるパーツは、今の自分には不可欠なのだろうか? 現代的な乗り方に最高かもしれないリジッドフォークをここで再考する。

全マウンテンバイカーに問う。「サスフォークは必要なのか?」

MTBの歴史は、サスペンション開発の歴史である。1989年、伝説のマンモスマウンテン「カミカゼダウンヒル」にて初めてロックショックスのサスフォークが公式にお目見えし、それを装着するミヤタの車体に乗ったグレッグ・ヘルボルトが下りを駆け抜けた。それ以降、マウンテンバイキングにおけるサス開発は激化。35年以上をかけて、ついにはバイクの軽さがモノを言うクロスカントリーレースの最高峰、オリンピックでのレースでも前後サスペンションバイクは当たり前になった。

1990年代からバイシクルクラブで執筆を行う中村浩一郎さんが、リジッドフォークを再考! 実際にリッチーのクロモリフレームとグランジのリジッドフォークを組み合わせで、非サスペンションの可能性を現代ならではのパーツ群を利用し再考していくのである

今やサスフォークといえばMTBのマストだ。どんな手頃なモデルにも付くMTBのシンボルである。だが、我々はここで全マウンテンバイカーに問う。果たしてサスフォークは必要なのか? ただの重みになってはいないか?

1994年に、チーム・リッチーのトーマス・フリシュクネヒトは、リジッドフォークでW杯をブチ勝っている。そして2025年現在、タイヤは太く、ケーシングはしなやかになった。チューブレスや超軽量TPUチューブ、ワイドリムは走りを圧倒的に向上させた。そんな現代技術の恩恵を受けるあなたは、今もサスフォークなしではダートを走れないのか?

21世紀の「クランカー」を生み出す! クロモリフレーム×カーボンフォークフルリジッド

(左)トム・リッチー御大。『MY BIKE IS MY OFFICE』というキャッチコピーどおりに乗り続ける姿勢を崩さない/(右)フリシュクネヒト。1993年のW杯でリーダービブの1をつけ、サスペンションが台頭するなか、リジッドフォークで頂点に位置し続けた

MTBの始祖である「クランカー」は、太いタイヤと強力なブレーキ、広いハンドルバーで1971年カリフォルニア・タマルパイアス山を駆け降りた。その一味であったトム・リッチーは、フレームビルダーとして大成したのち、1988年に「ウルトラ」というMTBフレームを発表した。これは荒れた路面向きのハードテイル、まさにクランカーの思想を90年代直前のロジックで体現したものだ。

現代的なリッチーのクロモリチュービングが帰ってきた

それが30年後に現代的な29er、ブースト、テーパードヘッドという規格をまとって登場。もちろん世界を制したリッチーロジックのクロモリチュービングである。今、サスフォークの存在に疑問を持った僕らがやりたいのは、現代版クランカーだ。確かに年齢は重ねたが、体力とは異なり、乗り続けてきたことで技術は若かりし頃よりも上だろう。

「グランジ」のカーボンフォークをインストールして軽量化!

そこで輝くのが手頃な価格でほしいパーツが並ぶ「グランジ」のカーボンフォーク。これを「ウルトラ」に組み込み、ホイールまわりを今どきのスペックでそろえれば、念願の21世紀クランカーとなる。その操作系はかなり軽くなる。というのも、自転車の重心である身体から遠いところに重いものがなければ、それだけで操作は軽くなる、簡単な物理学である。

フレームはリッチー・ウルトラとグランジ・カーボンDisc 1.5 テーパーフォークを組み合わせてみた

リッチー・ウルトラ

価格:17万8200円(フレーム)
問:東京サンエス https://tsss.co.jp/

トム・リッチーは「何より楽しい乗り味を提供することを意図した」とウルトラを語る。リーチが長めで今どきっぽいというのが最初に感じる印象。乗り出すと短めのチェーンステーと軽い前周りでフロントが上げやすく、リアホイールも押し出しやすい造り。自転車で跳ぶことを覚えた我々にはぴったりだ。現代的ビルダー設計のような特徴的なピーキーさはないが、全方位でマイルドに遊べるジオメトリー。クロモリなのにベタつかない反応の良さは、さすがリッチーロジックチュービング。

 

グランジ・カーボンDisc 1.5 テーパーフォーク

価格:4万7300円
問:東京サンエス https://tsss.co.jp/

90年代のライダーなら一度は世話になっているだろう、手頃な価格でアイデア系MTBパーツを長きに渡って届けるグランジ。カーボンリジッドフォークが高級サスフォークと同じ価格で展開されるこの時代に、グランジには比較的手頃な価格の現代的なカーボンフォークがある。下ワンは1.5サイズのテーパードで、15mmスルーアクスルも付属。肩下寸法は3種用意されているので、ホイール径に合わせて選べる。前ハブがブースト未対応だが、その辺は大人の知恵と人脈で乗り切ろう。

完成!リッチーフレーム×グランジフォークの「新生クランカー」

新生クランカーが誕生。サスフォークという「身体から離れた重さ」をなくすことで重心が中央に集まり、バイクの操作は軽くなる
(左)フレームはブースト対応、ホイールは29なら2.4まで、27.5なら2.6までいける/(右)太いタイヤに振動&衝撃を吸収させられる剛性を確保するため、フォークはもちろんスルーアクスル。ただし、ノンブーストなので用意するホイールにはお気を付けあれ
(左)今回は機材都合で29erにしたが、太さ2.6タイヤの圧を低めで乗る包容力はかなり頼れるので、お試しの際は27.5×2.6もぜひご検討あれ/(右)装着可能な最太タイヤ29×2.4にTPUチューブを挿入。ブチルに比べ、チューブだけで計200g以上軽くなる
パンクしづらい軽量TPUチューブは思い切った圧でも乗れる。僕は低めが好きなの でフロント0.6、リア0.8。ロード3年連続世界チャンプのペーター・サガンもMTB五輪出場時に言っていたが、パンクは技術不足である
ただ一つだけ当時と違うのは、ドロッパーポストの存在だ。これは重い体の真下にあるので操作は鈍くならない。サスはなくてもMTBライドに絶対必要な現代パーツである

自らが作り出した「新生クランカー」に乗り、MTBを楽しむ!

「自転車の走りは結局ホイール周り。MTBでは軽さが操作感を、グリップ力が全体的な速度を決める。今回はカーボンワイドリムの29erホイールで組んでみた。古びないクロモリフレーム+最新カーボンホイール&フォークという思想は、MTBではむしろ最先端を行く。こーゆーのもありでしょう?」

リッチー XC最速クロモリフレームが栄光のトリコロールで復刻「P-29er」

リッチー P-29er

価格:21万4500円(フレームのみ)(税込)
問:東京サンエス https://tsss.co.jp/

トム・リッチーが愛するMTBの真髄を形にしたP-29er。最新XCジオメトリーが軽快な走りを実現する、タイトなシングルトラックを走ることを前提に作られたレーシングモデル。一度廃番となったが2023年に復活。限定モデルは栄光を象徴するトリコロールカラーをまとう。ブースト規格を備え、内装ドロッパーポストに対応。最大2.3インチ幅のタイヤが履け、100mmトラベルフォークにも対応するが、リアエンドはUDHには非対応。フレーム重量2,315g( M/17インチ)。

ただ現代的な規格で作った、変わらぬリッチーロジッククロモリレーシングの頂点

トム・リッチーの頭文字TRが入ったロゴマークが輝くヘッド周り。超軽量鍛造テーパーヘッドチューブを採用、推奨フォークは肩下483㎜リジッドフォーク、もしくは100㎜トラベルフォークサスペンションとなる

カーボンフレーム全盛となった今も、リッチーはクロモリフレームを造り続ける。その世界の頂点を目指すPシリーズの最新モデルがこのP-29erである。最新、とはいえ、これは復刻モデル。ただレースで勝利を続けていた頃のシグネチャーカラーである青・白・赤のトリコロールで再来している。

素材にはリッチーロジックチュービングのトリプルバテッドロジックスチールチューブを採用。ドロッパーポスト内蔵ルーティング仕様となる

リッチーロジックの特徴的な箇所は足元周りだ。トリプルバテッド加工のチェーンステーに、短くテーパー状になったシートステー、膨らんだ形状となっているボトムブラケット部が、クロモリの重みとしなりを利用しつつ、反応の高いペダリング効率も作り出す。これを現代の29erレーシング規格へと確かに対応させる。

リアはブースト148×12㎜を採用、エンド部はスルーアクスルエンド、リプレーサブルディレイラーハンガーとなる

今や決して最速ではないが、クロモリMTBフレームが最速であるためのあらゆる思想と技術を盛り込んでいる。クロモリレーシングフレームの終着点であり、また頂点だ。

リッチーのPシリーズとは?

1974年の創立当時から、高級クロモリフレームとして君臨し続けてきたリッチーのPシリーズ。トリプルバテッド加工を適所に利用する「リッチーロジック」という設計思想を元にフレームを造り、これに乗るヘンリック・デャルニス、トーマス・フリシュクネヒトといった伝説的なXCライダーたちが何度も世界のレースで表彰台の頂点に立ってきた。言葉通り、当時最速のフレームだった。

PシリーズのPとは重量の「ポンド」の こと。例えば90年代初頭に乗られたこの 『P23』は、リッチーのパーツを使うと完成車重量23ポンド(10.43kg)が可能であった

高校時代からフレームビルディングを始め、MTB黎明期を駆け抜けたトム・リッチー。1970年代後半のクランカー時代にゲイリー・フィッシャーやジョー・ブリーズらと共に最初期のMTBを作り出した。10代でロードレースで頭角を現し、並み居る大人の選手を次々と打ち負かし「シニア・スレイヤー」の異名を取った経歴も持つ。高校卒業までに約200本のフレームを製作し、18歳でリッチーブランドを創業。その後はビルダーとして高品質なフレームを世に送り出す。今なお絶大な影響を及ぼし続けるMTB界の生ける伝説である。

連続世界チャンプを獲得したヘンリック・デャルニス。90年代、このPシリーズフレームは常に世界の頂点を意味したMTB界の生ける伝説「トム・リッチー」

セットアップに最適な「現代的リジッドフォーク」

リッチー・WCSマウンテンアドベンチャーフォーク

価格:11万7700円(税込)
問:東京サンエス https://tsss.co.jp/

リッチーからも最新のカーボンリジッドフォークを複数登場している。これは日本で入手可能なアドベンチャー用モデル。リッチーのMTBに装着するのに最適な作り。ラック&フェンダーマウント、キャリア用の3穴マウントが付く。29×2.4対応。重量565g。

問:東京サンエス https://tsss.co.jp/

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