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急峻な山岳をエアロロードで駆ける総合勢 その理由とは?|ツール・ド・フランス現地だより

世界最大のサイクルロードレース、ツール・ド・フランスの2025年大会は第2週までを終えた。勝負どころのひとつ、ピレネー山脈での3連戦があるなど、マイヨ・ジョーヌ争いにおいて大きな意味を持つ1週間となった。そんな中、総合上位ライダーたちが選ぶバイクモデルに注目が集まっている。トップを独走するタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)も、2番手を走るヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)も、その他ライダーも、選ぶのはエアロロードモデルなのだ。

エアロロードを選ぶポガチャルとヴィンゲゴー

勾配がどれだけ急であろうと、登坂距離がどれほど長かろうと、ポガチャルはツール開幕以来すべてのステージでコルナゴ社のエアロロードモデル「Y1Rs」にまたがる。白地にところどころアルカンシエルが施された塗装のフレームは、レースにおいてもひときわ目立っている。

エアロロードモデルといえば、空力効率と平地での高速巡航を目的として設計されている。ポガチャルが乗るモデルは、UCI(国際自転車競技連合)が定めるバイクの裁定重量制限6.8kgより400g重いとされる。それでも、彼は第2週のピレネーではY1Rsを操り、圧倒的な強さを見せつけた。

© A.S.O / Billy Ceusters

ポガチャルのエアロロードモデルの選択については、シーズン当初からヨーロッパのサイクルメディアやファンの間で話題になっていた。2月のUAEツアーではツールと同モデルで個人総合優勝。ただ、春のクラシックでは軽量モデルを選んでいる。ラ・フレーシュ・ワロンヌとリエージュ~バストーニュ~リエージュでは最新の軽量モデル「V5Rs」で勝利を収めている。

ちなみにエアロタイプのモデルをチョイスしているのは、ポガチャルだけではない。彼を追う立場にあるヴィンゲゴーも同様。ヴィンゲゴーが乗るサーヴェロ社のエアロロードモデル「S5」も6.8kgより400g重いとされる。

© A.S.O / Billy Ceusters

レーススピードの向上やライダー自身の好みが関係か

トップライダーたちがエアロロードモデルを選ぶ根拠についてははっきりしていないが、考えられる理由としてレーススピードの向上が挙げられる。オタカムを上った第12ステージは、とりわけ多くの総合系ライダーがエアロを選択していた。レース前半から中盤にかけては長く平坦区間だったことも関係しているとみられるが、山岳も含めてパワーロスを極力防ぎたいとの考えが働いたとも捉えることができる。

また、「好み」や「慣れ」の要素が大きいとの見方も現地ではなされている。選手によってはエアロロードモデル乗車時に確保できる前傾姿勢や全体的なポジショニングを好んでいるのではないか、という。ポガチャルも長くエアロロードを操っており、その意味ではツールでも実力を発揮しやすい状態にあるのかもしれない。

© A.S.O / Billy Ceusters

ポガチャルは、第13ステージの山岳個人タイムトライアルでもY1Rsをチョイス。ヴィンゲゴーやレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)らがTTバイクを選んだ一方で、「どのバイクにするかはかなり重要な要素だった。ただ、普段からロードバイクに乗っていることが多いから、今日も同じバイクで走るべきだと思った」とその理由を述べている。このときは、アルカンシエルモデルではなく無塗装の同モデルを使用。TT世界王者ではないから、ということもあるだろうが、やはり軽量性はある程度考慮したとみられる。

アルプスでもエアロロードが席巻するか

実際のところ、エアロロードモデルを選ぶ実情については本人たちも、チームも明確な説明を避けている状況だ。「企業秘密」ということなのだろう。ただ、全員が全員、同じ要因でエアロにしているとは考えにくいので、きっとそれぞれに意図するところがあるはず。そのあたりが分かる日はいつやってくるだろうか。

ツール第3週では、モン・ヴァントゥやアルプスを上る。そこで、総合上位陣はどのモデルをチョイスするだろうか。フレーム選びも駆け引きのひとつ…として見ると、よりツールを深く楽しむことができる。

© Syunsuke FUKUMITSU

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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