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ポガチャルが超級山岳オタカムでライバルを圧倒、一番登頂でマイヨ・ジョーヌ|ツール・ド・フランス

ツール・ド・フランス2025は南部の山岳地帯・ピレネーでの3連戦がスタート。その初日である第12ステージは、今大会最初の超級山岳であるオタカムへ。個人総合成績の行方が注目された一戦は、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)がアタック一撃でヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)らライバルを引き離すことに成功。3年前にはヴィンゲゴーに敗れた上りで、今度は2分以上の差をつけて勝利した。

ピレネー3連戦の幕開け

大会は中盤戦に入って、勝負どころのピレネーへ。第12ステージから3日連続で急峻な山々をプロトンはかけていく。

© A.S.O / Billy Ceusters

スタート地点となるオーシュは、1975年大会でエディ・メルクスがツール最後の勝利を挙げた地。そこから南西に向いて進んでいき、終盤にかけて山岳区間へと入っていく。1級山岳コル・デュ・スロール(登坂距離11.8km、平均勾配7.3%)、2級山岳コル・デ・ボルデール(3.1km、7.7%)を立て続けに上ると、今度は長いダウンヒル。これらをこなすと、残りは15kmほど。

最終登坂のオタカムは、登坂距離13.8kmで、平均勾配7.8%。長く続く上りは、3年前の大会でヴィンゲゴーらヴィスマ勢がチーム戦術でポガチャルを下した山道。今回も好勝負が期待された。

前日のステージ終盤に落車したポガチャルは、左腕の打撲と擦り傷、左腰・左肩を打撲。いずれの箇所も症状は軽く、レース続行に支障がないことをチームが発表している。そして、実際にコンディションに不安がないことを走りで示すこととなる。

最大52人の先頭グループ

前日のステージを勝ったヨナス・アブラハムセン(ウノエックスモビリティ、ノルウェー)による2日連続のファーストアタックで幕を開けた180.6kmの戦い。しばらくは出入りが繰り返され、この間にはポイント賞のマイヨ・ヴェールを着るジョナタン・ミラン(リドル・トレック、イタリア)やビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ、エリトリア)といったスプリンターの姿も。ただ、どれも逃げるには勢いが足りず、集団へと引き戻された。

こうした流れから、17km地点で次々と前線を狙う動きが発生し、40人近い選手たちが先行を開始。その後もメイン集団から逃げを狙う選手たちが続いて、最大52人にまで膨らむ先頭グループが形成された。

© A.S.O / Billy Ceusters

メイン集団はこの大きなグループを完全には容認せず、2分以内のタイム差で状況をコントロール。リーダーチームのEFエデュケーション・イージーポストやUAEチームエミレーツ・XRG、ウノエックス・モビリティがアシストを出しあい、ペースを構築。最初の1時間は51.9kmのハイペースで進んだ。

長くこの状勢が続いたが、フィニッシュまで60kmを切って1級山岳コル・デュ・スロールを上り始めると、先頭グループ、メイン集団ともに人数が激減。先頭ではマイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック、カナダ)ら5人が頂上を目指し、約2分後ろを走るメイン集団ではヴィスマが牽引。個人総合3位でスタートしたレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)や同6位のケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)がポジションを下げつつも数十秒のタイム差にとどめて上り続ける一方で、マイヨ・ジョーヌを着るベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト、アイルランド)が後退。ペースが落ち、集団との差は広がっていった。

コル・デュ・スロールはウッズが1位通過するが、その後の下りでブリュノ・アルミライユ(デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム、フランス)が単独で先頭へ。そのまま2級山岳コル・デ・ボルデールを1番に上り、逃げ残る数人をはさんでメイン集団が通過した。

© A.S.O / Billy Ceusters

ポガチャルがアタック一発でヴィンゲゴーら引き離す

オタカムへと向かう長い上りで、レムコやヴォークランが集団復帰。その他後方に下がっていた選手たちも続々と戻ってきて、残り20kmとなったところで27人まで増えた。単独で先頭を行くアルミライユを残し、逃げていた選手たちもすべてキャッチ。この段階でUAEとヴィスマはともにアシストを3人ずつ残し、勝負はオタカムの上りに委ねられた。

© A.S.O / Billy Ceusters

先に上り始めたアルミライユとは1分40秒差で集団も登坂開始。UAEが前方を固めてペースを上げると、ヴィスマのアシスト陣が軒並み後退。これを見たジョナタン・ナルバエス(UAEチームエミレーツ・XRG、エクアドル)が猛然とスピードアップ。ここについたのはポガチャルとヴィンゲゴーだけだった。

そして、決定打は残り12kmでやってきた。ナルバエスの牽きを受けたポガチャルが満を持してアタック。一瞬の加速にヴィンゲゴーが続けず、あっという間に両者の差は拡大した。

© A.S.O / Billy Ceusters

残り10kmで15秒だった2人の差は、5kmを切ったときには1分5秒。そしてフィニッシュを前に2分以上に。2人の後ろではフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)とプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)のレッドブル・ボーラ・ハンスグローエ勢、オスカー・オンリー(チーム ピクニック・ポストNL、イギリス)、トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・モビリティ、ノルウェー)が上位入りを狙うパックを形成。さらにヴォークランやレムコがテンポで追走した。

大観衆が沿道を固めたオタカムの上りを最後まで力強く駆けたポガチャルは、今大会3勝目、ツール通算20勝目となるステージ優勝。フィニッシュラインを笑顔で通過し、右手人差し指を高々と掲げた。

終わってみれば、2番手をひとりで走り続けたヴィンゲゴーに2分10秒差をつける完勝劇。3年前の悔しさを払拭する劇的なピレネー初日を演じた。

ポガチャルが大差をつけ首位に

この結果、ポガチャルは文句なしのマイヨ・ジョーヌ。3日ぶりに袖を通すこととなった。個人総合で2位に浮上したヴィンゲゴーとは3分31秒差、この日はステージ7位でまとめたレムコとは4分45秒差とした。

© A.S.O / Billy Ceusters

また、個人総合上位陣にシャッフルがあり、ステージ3位のリポヴィッツが4ランク上げて4位に浮上。粘ったヴォークランも5位につけ、地元フランスの期待を背負いながら走り続ける。

ピレネー2日目となる翌18日は、第13ステージ。10.9kmの個人タイムトライアルが行われる。距離こそ短いが、ミッションは1級山岳ペイラギュード登頂。登坂距離は8kmで、平均勾配は7.9%。最終局面にかけて15%前後の急勾配が続く。走行タイム予想は26分前後と見込まれているが、総合争いにさらなる変化をもたらす重要なTTとなる可能性が高い。

ツール・ド・フランス2025 第12ステージ 結果

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)4:21:19
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+2’10”
3 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+2’23”
4 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・モビリティ、ノルウェー)+3’00”
5 オスカー・オンリー(チーム ピクニック・ポストNL、イギリス)ST
6 ケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)+3’33”
7 レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)+3’35”
8 フェリックス・ガル(デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム、オーストリア)+4’02”
9 プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)+4’08”
10 クリスティアン・ロドリゲス(アルケア・B&Bホテルズ、スペイン)+7’26”

個人総合成績

1 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)45:22:51
2 ヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)+3’31”
3 レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)+4’45”
4 フロリアン・リポヴィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、ドイツ)+5’34”
5 ケヴィン・ヴォークラン(アルケア・B&Bホテルズ、フランス)+5’40”
6 オスカー・オンリー(チーム ピクニック・ポストNL、イギリス)+6’05”
7 プリモシュ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ、スロベニア)+7’30”
8 トビアス・ヨハンネセン(ウノエックス・モビリティ、ノルウェー)+7’44”
9 フェリックス・ガル(デカトロン・AG2Rラモンディアール チーム、オーストリア)+9’21”
10 マッテオ・ジョーゲンソン(チーム ヴィスマ・リースアバイク、アメリカ)+12’12”

ポイント賞

ジョナタン・ミラン(リドル・トレック、イタリア)

山岳賞

タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ・XRG、スロベニア)

ヤングライダー賞

レムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)

チーム総合成績

チーム ヴィスマ・リースアバイク

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PROFILE

福光俊介

福光俊介

サイクルジャーナリスト。サイクルロードレースの取材・執筆においては、ツール・ド・フランスをはじめ、本場ヨーロッパ、アジア、そして日本のレースまで網羅する稀有な存在。得意なのはレースレポートや戦評・分析。過去に育児情報誌の編集長を務めた経験から、「読み手に親切でいられるか」をテーマにライター活動を行う。国内プロチーム「キナンサイクリングチーム」メディアオフィサー。国際自転車ジャーナリスト協会会員。

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