
カンパニョーロから新RECORD登場、SUPER RECORDとフル互換の13プラットフォーム|Campagnolo
Bicycle Club編集部
- 2026年04月29日
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イタリアのパーツブランド「Campagnolo(カンパニョーロ)」から、新型「 Record 13(レコード13)」グループセットが発表された。昨年登場した「Super Record 13(スーパーレコード13)」の完全互換を維持しながら、価格を抑えており、13速プラットフォームをより幅広いサイクリストへと訴求する。
「Super Record 13」の革新が「Record 13」で標準へと変わる瞬間

世界初のワイヤレス2×13速プラットフォームとして市場に衝撃を与えたSuper Record 13。Record 13では“最速のドライブトレイン”という評価を確立したその性能をベースに、より買いやすい価格で実現。より多くのライダーへと普及する存在となる。現時点では国内価格は未定だが、ユーロ価格でSuper Record 13の6割ほどとなる。

ジオメトリー、構造、機能は、RecordとSuper Recordの両シリーズで共通の設計思想に基づく。結果として、両者は完全な互換性、システム全体の一貫性、そして何より同等の変速スピードが実現されている。
両者の違いは主に素材と仕上げに集約される。性能を損なうことなく、より現実的な価格帯へと落とし込むための最適化である。その結果、Super Recordに対してわずか208g〜342gの重量増に抑えられている点も見逃せない。

RECORD 13プラットフォーム──3つのリアディレイラー、5つの構成

今回、Record 13はSuper Record13と同様に、3種類のリアディレイラーをラインナップ。フロントディレイラーとの組み合わせで下記5つの組み合わせを提案している。ロードレース向けの細かな変速ならRecord 2×13 Road、オールロード向けの安定性と汎用性を選ぶならNano Clutch搭載Record、グラベルやオールロード向けのワイドレンジの1xならRecord Xという選択となる。
- Record 2×13 Road:2,783g
- Record X 1×13 Gravel:2,777g(Nano Clutch搭載、42/48T対応)
- Record 1×13 Road:2,656g(最大36T対応)
- Record 2×13 All Road:2,806g
- Record X 1×13 Road:2,820g(42/48T対応)
1. Record リアディレイラー
おすすめ用途:
ロードレース、ヒルクライム、ロングライド、細かなケイデンス管理を重視するライダー向け。
Record 2×13 Road:2,783g
純粋なロード向けの2×13仕様。フロントダブルならではの細かなギア選択ができ、レースからロングライドまで幅広く対応する。
対応カセットは10-33T / 11-36T。チェーンリングはロード用2xで、45/29から55/39まで幅広い組み合わせに対応。

2. Record リアディレイラー Nano Clutch搭載

Nano Clutchを搭載したリアディレイラーは、チェーンテンションを安定させることで、荒れた路面でもチェーンの暴れを抑える。
おすすめ用途:
エンデュランスロード、オールロード、荒れた舗装路、ライトグラベル、シンプルな1xロード仕様。
Record 1×13 Road:2,656g
Record 1×13 Roadは、フロントシングルで軽量かつシンプルなロード仕様。最大36Tカセットまで対応し、変速操作をシンプルにしたいライダーに向いています。
Record 2×13 All Road:2,806g
Record 2×13 All Roadは、ロードの細かなギア選択と、荒れた路面への対応力を両立した構成です。舗装路中心でも、グラベルや悪路を含むルートまで視野に入れられます。

3,Record X リアディレイラー Nano Clutch搭載

Record Xは、よりワイドなカセットに対応する1x専用のリアディレイラー。10-48Tカセット、またSuper Record系では9-42T / 10-48Tにも対応する。
おすすめ用途:
グラベル、アドベンチャーライド、アップダウンの多いルート、ワイドレンジな1xロード。
Record X 1×13 Gravel:2,777g
Record X 1×13 Gravelは、登坂から高速巡航まで1xで広くカバーするグラベル向けの本命仕様。
Record X 1×13 Road:2,820g
Record X 1×13 Roadは、ロードバイクにワイドレンジな1x構成を組み合わせたいライダー向け。変速操作を簡潔にしつつ、幅広いギアレンジを確保できる。

Super Record 13との違い──“素材”という戦略的選択

Super Record 13は、徹底した軽量化を追求したトップモデルである。チタンアクスルや中空構造を持つフルカーボンパーツを採用し、1g単位での軽量化を積み重ねている。

対してRecord 13は、ステンレスアクスルを採用し、一部構造にテクノポリマーを用いることで、強度と耐久性を確保しながらコストを最適化している。
この違いは単なるスペック差ではない。設計段階から意図された「役割の違い」である。結果としてRecord 13は、約200〜340gの重量増に抑えつつ、大幅な価格差を実現している。このバランスこそが、本モデルの本質と言える。
大きな違いは仕上げ

機能ではなく“表現”の違い外観にも明確なキャラクターの違いが与えられている。Super Record 13は、ハイエンドモデルにふさわしいプレミアムな仕上げを採用し、所有感を強く刺激するデザインで統一されている。一方Record 13は、マットとグロスのコントラストを活かした現代的なデザインを採用。視覚的な軽快さと実用性を両立した仕上がりとなっている。
ここで重要なのは、この違いが性能ではなく「表現」の領域にあるという点である。Campagnploは走りに影響する差ではなく、あくまで個性の違いだとしている。
両者のポジショニング、重量差は約300g
Super Record 13は、完全なトップモデルである。軽さ、素材、仕上げ、すべてにおいて妥協を排し、最高スペックを求めるライダーのために存在する。プロやハイエンド志向のユーザーに向けた機材である。それに対しRecord 13は、性能を維持したまま現実的な選択肢として設計されている。
いっぽうRecord 13は幅広いライダー層に向けて開かれた存在であり、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとって最適なポジションにある。つまり、両者は上下ではなく、“役割の違い”によって棲み分けられているのである。重量差はあるが、走りの差はほぼ存在しない。
カタログスペック上、Record 13は最大で約300g程度重くなる。しかし、同社は「この数値がそのまま走りの差に直結するわけではない」としている。
価格はSuper Record 13の約6割

同社はRecord 13は「妥協」ではなく「選択」であり、単なる廉価版と捉えるのは適切ではないとしている。日本での価格は現段階では未発表だが、Record 13はSuper Record 13の6割ほどと見込まれる。
| モデル | 価格(ユーロ) | |
|---|---|---|
| Super Record 13 | 約 €4,300 | ハイエンド(アフターマーケット中心) |
| Record 13 | 約 €2,700 | OEM中心・中核モデル |
サイクルモード東京に展示されていたレコード13

サイクルモード東京に展示されていたRecord 13搭載のピナレロ・ドグマF。Record 13はSuper Record 13と同一のドライブトレイン設計を採用する。チェーンラインと圧倒的な変速スピードは、そのまま受け継がれている。

操作系は同じだが、フードの模様は異なる。

Super Record13で復活し、好評のサムシフターを採用。

またチェーン構造もSuper Record 13では中空ピンを採用しているが、Record 13では無垢素材となっている。

リアディレイラーにはカーボン強化ポリアミドを採用し、価格を抑えつつ強度・耐久性を高いレベルで両立している。
広報担当者が語る開発背景

Record 13の思想を象徴するのが、広報担当Davide Belfiore氏のコメントである。
「RecordはSuper Recordと同じ13速プラットフォームを使用しています。当初は“Chorus”という名称も検討されていましたが、最終的にRecordを採用しました。その理由は明確です。例えばRecord 13の完成車を購入したユーザーが、Super Recordのパーツへ自由にアップグレードできるようにするためです」。
これは従来の“グレードの壁”を取り払う思想であり、13速プラットフォームの核心とも言える。
まさにRecord 13はSuper Record 13と同じ性能と高い互換性を兼ね備えており、将来的なアップグレードまでを見据えた設計となっている。
国内での価格など、詳細については改めてお伝えする。
問:カンパニョーロジャパン https://www.campagnolo.com/jp-ja/
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