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ヴィクトワール広島が2026年新体制を発表 孫崎大樹が新キャプテン就任、ルーク・バーンズら3名が加入

12月10日、ヴィクトワール広島は広島競輪場内の来賓室にて記者会見を行い、2026年シーズンの新体制を発表した。今季Jクリテリウムツアー個人総合優勝を果たした孫崎大樹が新キャプテンに就任。さらに2024年ツアー・ダウンアンダーで山岳賞を獲得したルーク・バーンズ(オーストラリア)ら3名の新規加入選手を含む、計11名体制で新シーズンに挑む。

飛躍の2025年を経て、新たなステージへ

広島を拠点に活動するUCIコンチネンタルチーム、ヴィクトワール広島が2026年に向けた新たな陣容を明らかにした。

チームにとって、2025年シーズンは歴史に残る飛躍の年となった。Jプロツアーではチームランキング3位を記録し、シーズン通算6勝をマーク。中でも際立ったのが、チーム創設以来初となる「日本一」のタイトルの獲得だ。

Photo: Itaru MITSUI

主力を担った孫崎大樹は、3月の宇都宮クリテリウムでの優勝を皮切りに、7月の広島クリテリウムでの2位など年間を通して安定した成績を残し、Jクリテリウムツアーの年間個人総合優勝を達成。名実ともに国内クリテリウム王者の座に輝いた。

Photo: Itaru MITSUI

また、UCIレースにおいても、10月の「おおいたアーバンクラシック」でエリオット・シュルツ(オーストラリア)が独走優勝。チームとして悲願だったUCIレースでの勝利も掴み取った。

新キャプテンに孫崎大樹が就任

迎える2026年シーズンは選手11名体制となり、8名が残留、3名が新たに加わる。最大のトピックは、チームの顔である「キャプテン」の交代だ。

2022年から4シーズン在籍し、精神的支柱としてチームを牽引した前キャプテン・柴田雅之が2025シーズンをもって現役を引退。そのバトンは、エースとしての実績も十分な孫崎大樹へと託された。

孫崎は「どのようなレースやコースでも国内トップクラスの成績を残す万能型パンチャー」として、来季も勝利を狙うエースの一角を担う。新キャプテンとして目指すのは、チームとしての結束、そして悲願である地元・ホームレース広島大会での日本人選手優勝だ。

豪州のクライマー、ルーク・バーンズが加入 ダイボールの穴を埋める

補強の目玉となるのが、オーストラリア出身のクライマー、ルーク・バーンズ(セブンイレブン・クリック・ロードバイク・フィリピン)の加入だ。

バーンズは2024年、ワールドツアー開幕戦である「ツアー・ダウンアンダー」にオーストラリアナショナルチームとして出場。世界トップチームの強豪選手たちが集う中、アグレッシブな走りで山岳ポイントを獲得し、見事山岳賞を獲得した実績を持つ。

また、2024年にはチーム・ブリッジレーンの一員として「ツアー・オブ・ジャパン」にも出場しており、個人総合17位で完走。日本のレース環境やコース特性を経験済みである点は大きなアドバンテージだ。

さらに欧州ツアーでの実績も堅実で、2024年のオーバーエスターライヒ・ルントファールト(オーストリア、UCI2.2)で個人総合7位、2023年のツール・ド・ラ・ミラベル(フランス、UCI2.2)で個人総合6位に入賞するなど、ステージレースで安定して上位に食い込む走力が持ち味といえる。

チームでは2023年から3シーズンにわたり絶対的エースクライマーとして君臨し、通算3勝を挙げたベンジャミン・ダイボール(オーストラリア)が2025シーズン限りで退団。同郷の実力者であるバーンズはその役割を引き継ぐ形となり、難易度の高いロードレースやステージレースでの総合成績を狙うこととなる。

エリオット・シュルツら強力な既存メンバーが残留

Photo: Itaru MITSUI

既存戦力も盤石だ。特に注目すべきは、2025シーズンに大ブレイクを果たしたエリオット・シュルツの残留だろう。

エリオットは4月のJプロツアー「西日本ロードクラシック」「東日本ロードクラシック」で衝撃的な2連勝を飾り、春の王者として君臨。さらに10月のUCIレース「おおいたアーバンクラシック」では、サバイバルな展開となったレース終盤に単独アタックを決め、そのまま独走勝利。爆発的なアタック力と独走力で、チームに初のUCIレースタイトルをもたらした功績は大きい。

Photo: Itaru MITSUI

また、雨中の激戦となった9月の「南魚沼クリテリウム」を制した、レオネル・キンテロ(ベネズエラ)や、逃げ集団での展開力と献身的なアシストが光る久保田悠介、白川幸希らも契約を更新。広島出身の中村圭佑も残留し、スプリントのリードアウトから自身の勝負まで、幅広い活躍が期待される。

Photo: Itaru MITSUI

地元育成の星・中村春太と、E1の実力者・福岡育美が新加入

若手の育成と発掘においても、2026年体制は大きな意味を持つ。

地元・広島出身で、来春に宮島工業高校を卒業予定の中村春太がトップチームへ昇格を果たした。中村は中学時代からチーム主催の「ローラーレッスン」に通い、下部組織であるユースチームを経て、今年のインターハイではロードレース8位に入賞、全日本選手権ロードレースジュニアでも6位に入っている。チームが長年取り組んできた育成システムが生んだ、生え抜きの新戦力だ。

また、福岡育美(Promotion x Athletes CYCLING)も新たに加わった。福岡は2025年シーズン、JBCFエリートツアー(E1)で4度のトップ10入りを果たしている実力者。アマチュア最高峰カテゴリーで見せた安定感と地力を武器に、プロリーグでの飛躍を誓う。

新ジャージと明確な3つの目標

選手たちが着用する新ジャージは、チームカラーである「モミジのオレンジ」を踏襲しつつ、黒の面積を増やして引き締まった印象に。幾何学模様で勝利の「V」を表現したデザインへと一新された。

会見の中で中山卓士GMは、2026年シーズンの主要目標として以下の3点を掲げた。

  1. ホームレース完全優勝(3月開催予定のJBCF広島大会ロード/クリテリウム両日優勝)
  2. Jクリテリウムツアー総合2連覇(今季獲得したタイトルの防衛)
  3. UCIレース通算2勝(2025年のUCI 1勝を上回る成績)

チームは11月に竣工したばかりの広島競輪場内選手宿舎兼ホテル棟に事務所を移転し、ハード面の環境も整った。来年1月からはラジオでのレギュラー番組放送や、マツダ株式会社からのチームカー(MAZDA3 FASTBACK)提供も決定しており、地域密着型チームとしての発信力もさらに強化していく構えだ。

Photo: Itaru MITSUI

2026年のホームレース「広島大会」は、3月28日(土)・29日(日)の開催で調整が進められている。新体制となったヴィクトワール広島が、オレンジ色の旋風を巻き起こす準備は整った。

Photo: Itaru MITSUI

ヴィクトワール広島 2026年シーズン体制

【チームスタッフ】
  • ゼネラルマネージャー:中山卓士
  • 監督:西村大輝
  • メカニック:竹内良太
  • トレーナー:上野哲平
  • スクールコーチ:柴田雅之(選手より転向)
  • アンバサダー:藤川淳、宮﨑健太

【選手】

  • 孫崎大樹(キャプテン)
  • エリオット・シュルツ
  • レオネル・キンテロ
  • ルーク・バーンズ(新加入/前所属:7Eleven Cliqq Roadbike Philippines)
  • 久保田悠介
  • 白川幸希
  • 中村圭佑
  • 福岡育美(新加入/前所属:Promotion x Athletes CYCLING)
  • 中村春太(新加入/宮島工業高卒業予定)
  • 吉本哲郎
  • 中田拓也

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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