タイヤ装着を容易にする潤滑剤と、美観を保つサイドウォール専用クリーナーが登場｜Vittoria

Bicycle Club編集部

2025年12月10日

イタリアのプレミアムタイヤブランド、ヴィットリアより、タイヤのパフォーマンスと美観を最大限に引き出すための新しいケミカルアクセサリー2種が登場する。環境負荷の低い「PFASフリー」処方を採用しながら、作業効率とメンテナンス性を高める「Bead Glide（ビードグライド）」と「Sidewall Cleaner（サイドウォールクリーナー）」を紹介しよう。

環境と素材に優しい、ヴィットリアの新しいケミカルソリューション

コルサに代表される高性能タイヤで知られるヴィットリア。今回発表されたのは、タイヤの開発現場やプロチームのメカニックからのフィードバックに基づき開発された、2つの専用アクセサリーだ。

特筆すべきは、両製品ともに「完全PFAS（有機フッ素化合物）フリー」である点だ。環境意識の高い欧州ブランドらしく、自然環境への配慮はもちろん、人体への安全性や、デリケートなタイヤ・リム素材への攻撃性を極限まで排除した処方が採用されている。

強い化学薬品を使用せずとも高いパフォーマンスを発揮する、ヴィットリアの「サステナブルな高性能」を具現化した製品群となる。

Bead Glide（ビードグライド）

摩擦を抑え、チューブレスタイヤのインストールを確実・スムーズに

「Bead Glide」は、タイヤの着脱作業をスムーズに行うために開発された専用の潤滑剤だ。

近年のロードバイクやMTBで主流となっているチューブレスレディタイヤは、気密性を保つためにリムとの嵌合（かんごう）がきつく設計されていることが多い。特にタイヤインサート（ヴィットリアのAir-Liner等）を併用する場合、その作業難易度はさらに上がる。「Bead Glide」は独自の特殊処方によりビードとリム間の摩擦を最小限に抑え、少ない力でも驚くほどスムーズな装着を可能にする。

ボトル先端にはスポンジアプリケーターが一体化されており、手を汚さずにビード部分へ正確に塗布が可能。作業性が求められるプロショップの現場はもちろん、自宅でタイヤ交換を行う一般サイクリストにとっても強力な味方となるだろう。

塗布後は水洗いの必要がなく、乾いても跡が残らないクリーンな仕上がりも特徴。サイドウォールを傷める強い化学成分を含まないため、高価なカーボンリムやラテックス素材にも安心して使用できる。

ヴィットリア Bead Glide（ビードグライド）

価格：1,980円（税込）

内容量：100ml
用途：タイヤ装着用潤滑剤
特徴：低摩擦、ノンケミカル、PFASフリー、スポンジアプリケーター
発売時期：2026年1月予定

Sidewall Cleaner（サイドウォールクリーナー）

コットンケーシングの輝きを取り戻す、専用クリーンケア

ヴィットリアの代名詞とも言える「コルサ」シリーズなどのコットンケーシングタイヤ（スキンサイド/タンカラータイヤ）。そのしなやかな乗り心地と美しいルックスは魅力だが、ブレーキダストや路面の油汚れによる黒ずみが目立ちやすいという悩みもあった。

「Sidewall Cleaner」は、そんなプレミアムタイヤの美観を維持するために開発された高性能クリーナーだ。コットンおよびナイロンケーシングのどちらにも対応し、タイヤ本来の明るい色合いを取り戻すことができる（※定着した汚れ等、全ての汚れを除去できるわけではありません）。

こちらもボトル一体型のスポンジアプリケーターを採用しており、クリーニングしたい部分にピンポイントで塗布が可能。特筆すべきは、タイヤの構造自体を傷めない「攻撃性の低さ」だ。一般的な強力洗剤はケーシングの接着面や繊維にダメージを与えるリスクがあるが、本製品はノンケミカル（強い化学物質不使用）かつPFASフリー処方のため、デリケートなハイエンドタイヤの寿命を縮めることなく、日々のメンテナンスに使用できる。

愛車の足元を常に美しい状態で保ちたいサイクリストにとって、必携のアイテムと言えるだろう。

両製品ともに発売は2026年1月を予定している。