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ナビだけじゃない万能サイコン! iGPSPORTの最新モデル「BiNavi」実走インプレッション|iGPSPORT

クリス・フルームをアンバサダーに迎え、TEAM UKYOや愛三工業レーシングチームといった国内トップチームも採用するなど、急速にその存在感を高めているiGPSPORT。コストパフォーマンスに優れたBSCシリーズ、プロユースのiGSシリーズというラインナップに、今年3月、ナビゲーションに特化したという全く新しいモデル「BiNavi」が加わった。その実力は果たして? Jプロツアーチームの稲城FIETSクラスアクトに所属する“せいちゃん”こと相原晴一朗が、日々のトレーニングからレースまで、徹底的に使い込んでその真価に迫る。

もはや“ナビ特化”は謙遜? iGS800の正統進化版と呼ぶべき実力

「BiNavi」という製品名から、ナビゲーション機能に特化した少しニッチなモデルを想像するかもしれない。しかし、結論から言えば、その先入観は良い意味で裏切られる。BiNaviは、ナビゲーション機能が強力なのはもちろんのこと、その中身は実質的に既存のフラッグシップモデル「iGS800」の正統進化版と呼ぶにふさわしい、トレーニングデバイスとしても死角のない高性能機だった。

まず好印象なのが、箱を開けた瞬間の充実した付属品だ。本体に加え、USB Type-Cケーブル、マウントはもちろん、なんとシリコンケースと液晶保護フィルムまで標準で付属する。高価なデバイスだからこそすぐにでも装着したいアクセサリーだが、別途購入する手間とコストがかからないのは、ユーザー心理をよく理解した嬉しい配慮だ。マウントがガーミン互換である点も、一体型ハンドルが普及した現代において、選択肢の広さという点で大きなアドバンテージとなる。

シリコンケースと保護フィルムも標準で付属
マウントとストラップももちろん付属する
設定前にシリコンケースを装着。マウントはガーミンと互換性があるのが嬉しい
USB Type-Cの蓋を外してストラップを通す

スムーズなセットアップと、トレーニングを支える安定した接続性

初期設定は表示されるQRコードを読み込んで、スマートフォンのアプリをダウンロードして行う

初期設定は、スマートフォンに専用アプリをダウンロードして行う。本体にWi-Fiは搭載されていないが、アプリとの連携はスムーズで、パワーメーターや心拍計といったセンサー類のペアリングもストレスなく完了した。ANT+接続の安定性も高く、トレーニングやレース中にデータが途切れるといったトラブルは一度もなかった。さらに、E-BIKEとの連携にも対応しており、バッテリー残量などいった情報をサイコン上で確認できるのも現代的だ。個人的には所有していないが、深部体温計(CORE)に対応している点も、パフォーマンスを突き詰めるシリアスなライダーにとっては見逃せないポイントだろう。

アプリをダウンロード。もちろんiOSとAndroidどちらも対応
センサー類のペアリングも簡単

3.5インチの大型カラーディスプレイは、iGS800譲りの視認性の高さを誇る。半透過反射型スクリーンは、真夏の直射日光下から薄暗いトンネルの中まで、あらゆる状況で情報をクリアに表示してくれた。グローブをしたままでも確実に操作できるタッチパネルと、物理ボタンのハイブリッド操作も非常に使いやすい。

タッチパネルを搭載。スクリーンは周りの状況に合わせて明るさも自動で変わり、どんな場面でも見やすい

これが本領! 直感的で賢いナビゲーション機能

本領はナビゲーションで発揮

そして、BiNaviの本領であるナビゲーション機能。OpenStreetMapベースの地図は、道路の種別や道幅によって色分けされており、非常に見やすい。3.5インチの大画面を活かし、地図とパワー、高低差といった複数の情報を同時に表示できるのは、レースや先の読めないロングライドで非常に重宝した。

画面が大きいので地図以外に複数の表示項目を設定しても見やすい

アプリでのルート作成も簡単でワンタップナビゲーション機能により、目的地を設定すれば、距離や獲得標高、信号の数などを考慮した最適なルートがわずか3秒程度自動で引かれる。走行中のルート案内も秀逸で、曲がるポイントが近づくと自動で地図がズームアップし、角度まで分かりやすく表示してくれる。ルートを外れると即座にアラートが鳴り、復帰ルートを案内してくれるリマインド機能も賢い。そして、ルート案内中はヒルクライムアシスト機能「iClimb 3.0」がその真価を発揮する。ルート上のクライム区間に近づくと、自動的に専用画面に切り替わり、勾配の変化や残り距離、獲得標高などをグラフィカルに表示してくれる。これはまさに、ペース配分が重要となるヒルクライムにおいて強力な武器となる機能だ。

特筆すべきはGPSの精度だ。高層ビルが立ち並ぶ都市部や、首都高の高架下といったGPSが不安定になりがちな場所でも、測位が途切れることはなかった。その安定感は、ライド中の大きな安心につながる。

隙のない完成度と、驚異的なコストパフォーマンス

アプリを立ち上げれば自動でスマートフォンと接続される

ライド後のログのアップロードも、アプリを開けばBluetooth経由で自動的に、かつ高速に行われる。アプリでは、基本的な走行データの解析はもちろん、トレーニング負荷や有酸素/無酸素の効果、簡易的なVO2Maxの推定値まで確認でき、トレーニングデバイスとしての機能も十分以上だ。

アプリからログの一覧も見れる
ログの詳細も確認可能。Stravaなどへのアップロードも可能だ
データを解析し、様々な指標も見れる

正直なところ、数週間使い続けても、個人的に大きな不満点は見当たらなかった。ナビゲーション機能は言うまでもなく、トレーニングデバイスとしての基本性能、安定性、そして使い勝手の良さ。そのすべてが高いレベルでバランスされている。

近年、高性能サイクルコンピューターの価格は高騰する一方だが、BiNaviはこれだけの性能と充実した付属品を備えながら、4万円を切る39,930円(税込)という戦略的な価格を実現している。これは驚異的だ。ナビ機能を活用したいサイクリストはもちろん、純粋に高性能なトレーニングデバイスを探しているすべてのサイクリストに、自信を持っておすすめできる一台である。

iGPSPORT BiNavi

価格:39,930円(税込)

  • ディスプレイ:3.5インチ 半透過反射型カラー液晶、タッチ対応
  • サイズ:101×60×14.5 mm
  • 重量:103g
  • バッテリー寿命:最大35時間
  • メモリ:32GB
  • 防水:IPX7
  • 接続:ANT+, BLE5.0
  • GPS:L1+L5デュアル周波数対応
  • 付属品:USB Type-Cケーブル、マウント、シリコンケース、液晶保護フィルム、ストラップ

詳細はこちら↓

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PROFILE

せいちゃん

せいちゃん

稲城FIETSクラスアクト所属のJプロツアーレーサー。レースを走る傍ら、国内外のレースや選手情報などを追っている。愛称は「せいちゃん」のほか「セイペディア」と呼ばれている

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